最近、ヨガにマンネリを感じてるというビギナーに知って欲しいのがヨガにおける呼吸法の大切さ。今回はあなたのヨガをレベルアップする呼吸法の基礎からプラーナヤマまでをまとめています。アーサナで呼吸を意識することであなたのヨガは何倍も深まります。
ヨガをすることで感じる気持ち良さや爽快感。でも続けて行くうちに慣れてしまって、最近ヨガから足が遠のいているなんて人もいるかもしれません。
呼吸法がヨガとストレッチの違いを左右する
そんな時は、アーサナをより深めるためにも呼吸に注意を向けてみてください。ヨガのポーズと呼吸は相互に関係していて、ポーズのアライメントを正しくとることで呼吸をしやすくしたり、反対に呼吸でポーズを深めたりと、相互に密接な繋がりがあるのです。
例えばアーサナは呼吸がなければ単なるストレッチになってしまいます。呼吸の意識がアーサナかストレッチかの違いを左右するほど大切なのです。
しっかりと理解!ヨガの呼吸法の意味
呼吸法がヨガに大切と言われるのはいくつかの理由があります。ヨガの呼吸法を深めるためにもしっかりと意味を理解しておきましょう。
1. 呼吸でマインド(心)をコントロールできる
私たちは無意識に呼吸をして酸素を取り込み生きています。あまりにも無意識な行為ですが、実は呼吸はマインド(心)と密接に繋がっています。例えば、私たちは、イライラや怒り、憤慨を感じている時の呼吸は早く浅い呼吸になり、反対にリラックスしている時はゆったりと、深い呼吸になっていますよね。
つまり、マインドの在り方で呼吸が変わる。逆を言えば呼吸をコントロールすることで自分のマインド(心)も変えられるのです。ヨガした後に、心が静まるのを感じたり、リラックスした感覚を得たことがあると思います。これは、ゆっくりとした深い呼吸がもたらしているのです。ヨガは、ポーズと呼吸で心身全体を整えられる術なのですね。
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2. 呼吸に集中すればポジティブになれる
呼吸を意識することとは、今この瞬間の意識を集中して、自分の呼吸に注意を払い、その状態を眺めること。深くゆっくりと息を吸い、溜め込んだ息をゆっくりと吐き出していく、その過程を注意深く感じていくことでマインドが静まり、徐々にリラックスしていく自分を眺めるのです。
これが、ヨガで言う「内観」です。内観で雑念やネガティブな感情を捨て、すっきりとしたポジティブな感覚を重ねていくことで自分を変えていけるのです。
以下の二つの記事では、内観のプロセスやその方法について詳しく解説していますので参考にしてみてください。
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3. プラーナを意識すればあなたも立派なヨギーニに
紀元前から続いているヨガ。現代のヨガと同様、古代の人も呼吸は重要と考えていました。ヨガにおいて、呼吸は「プラーナ」と呼ばれる生命エネルギー(私たちの周りのあらゆる所に存在すると考えられています。)を取り込む動作として考えられています。また、ヨガを高める行法の一つとしても「プラーナヤマ」が位置付けられているのです。
プラーナヤマは、呼吸で生命エネルギーをコントロールする調気法を意味し、呼吸によってエネルギーを全身に取り入れ、身体中に行き渡らせることを目的としています。ヨガの神髄はアーサナよりも、むしろ呼吸法にあると言う人もいるくらい、それだけ呼吸が重要なのです。
以下の記事では、プラーナヤマをもっと詳しく解説していますので、興味がある人は是非読んでみてください。
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マスターしたい7つのヨガ呼吸法
ヨガにとって呼吸法がどれだけ重要か理解できたら、7つのヨガ呼吸法について学びましょう。
1. 腹式呼吸
お腹を意識し、肋骨を広げずにゆっくりと深い呼吸をすると肺が膨らむと同時に横隔膜が下がり、お腹が膨らみます。この横隔膜の上下運動とともに行うのが腹式呼吸です。腹式呼吸は自律神経の副交感神経を優位にすると言われており、リラックスに効果を発揮します。
2. 胸式呼吸
対して胸式呼吸は、呼吸に合わせて胸(肋骨)を広げて行うもの。吸う時は肋骨が引き上がって、大きく胸が広がり外気を取り入れます。(胸が膨らみます。)息を吐く時は、反対に肋骨が引き下がり、胸郭が狭くなって空気を排出します。胸式呼吸は交感神経を高める働きがあり、活発で頭がスッキリとした感覚を得られます。リフレッシュしたいときに効果を発揮します。
3. 海の呼吸法
心を落ち着ける”海の呼吸法”は、とてもシンプルに実践できる呼吸法です。鼻から息を吸って、吐く息で口を開けながら「ハアー」と海の波のような音を出しながら、2.3回繰り返します。
4. 吐く息を長くする呼吸法
不眠、睡眠障害、不安の軽減に効果があると言われる”吐く息を長くする呼吸法”。吐く息が吸う息の倍の長さになるまで、吐く息を徐々に長くしていきます。
5. シータリー
ストレスを感じている時、朝の眠気が取れない時、元気のない時、集中力を高めなくてはならない時に効果発揮する、”シータリー”。また、集中力を高め、動揺、怒り、不安を軽減し、体内システムの余分な熱を取ります。
6. 片鼻の呼吸法(ナディショーダナ)
交互に片鼻で行うナディショーダナは、朝に行う浄化呼吸法として簡単にでき、効果の高い呼吸法です。心を落ち着かせる効果があり、マインドに思慮と沈着と洞察、冷静さを与えてくれます。
7. ウジャイー
「ウジャイー=力の支配」という意味。胸式呼吸で行うのが特徴です。呼吸機能が高まり、内臓を活性化させる他、内臓系の器官の活性化、感情をコントロールすると言われています。
ウジャイ呼吸法の詳細:喉奥を鳴らして呼吸する? ウジャイ呼吸法でエネルギーを満たそう
上記で紹介した呼吸法の方法は、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
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アーサナとともに呼吸を深めれば新たなヨガに出会える
今回は、呼吸法に絞ってお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?ヨガは、アーサナ(ポーズ)と呼吸、そして瞑想の3つによって成り立っています。それぞれの要素が密接に関係し、一つでも欠けてしまえば、単なるストレッチになってしまうのです。
もし、続けているヨガにマンネリを感じていたり、最初に味わった心地よさをもう一度取り戻したいと思うなら、呼吸法に意識を向けてみてください。必ずあなたのヨガが深まるに違いありません。
ヨガの呼吸法についてもっと詳しく
TULAでは以下の記事でヨガの呼吸法について取り上げています。本記事とともに以下をご覧いただくことでヨガの呼吸法をもっと理解いただけると思いますので是非ご一読ください。
ヨガ呼吸法の効果
- 自律神経の乱れをリセット – 8つのヨガ呼吸法とポーズでセルフケア
- 呼吸の力 – 意識的な呼吸であなたの心を取り戻そう
- ヨガの呼吸法で自律神経をコントロールできる、その秘密。
- 八支則4のプラーナヤーマ – 呼吸の力
- ヨガに呼吸法が欠かせない理由 – マスターしてヨガビギナーを卒業しよう