単にアーサナをとっている自分からレベルアップするには、やはり自己の内観ができるべき。ヨガでよく聞く、自己の気づきや自己の内観…。どうやるのかと気になる人は多いと思います。今回は、具体的にどのような点に注意して自己の内観を進めるかわかりやすくまとめてみました。
ヨガのレベルアップとは何を指す?
まず最初に、ヨガのレベルアップを考える上で大切にしたいのは、他人と比較しないこと。そもそも、ヨガのアーサナはポーズの形状の美しさを競うものではありません。アーサナの目的は自己の内観であり、呼吸と統合して行うもの。ここでいうレベルアップとはあくまでもあなたのヨガを本来の目的である自己の内観と位置付けた話です。
憧れるYoginiのアーサナに触発されることは大変すばらしいこと。でもそのYoginiは、決してあなたにアーサナを見せつけているのではありません。あくまでも自分と向き合う手段としてアーサナをとっているはずです。
ヨガをレベルアップするなら毎日が理想
スタジオで先生の声に身を預けるのも良いですが、自己の気づきを得るためには自分のペースでヨガできるようになるのが理想的。そのためには毎日、短い時間でもいいので実践したいところです。
自宅であれば毎朝の習慣としてアーサナをとったり、オフィスであれば呼吸だけでもできますからね。何よりも自分の心と身体を整えていくことが毎日になることで、不調のサインをそのままにすることなく、気づいた時点で改善できるのです。
自己の内観と言うけれど、何を見つめれば良い?
でも、そのときに疑問に思うのが、自分との対話って何を聞けばいいの?ってこと。若しくは自己の内観って、自分はちゃんとできているのか?実際にどんなところに集中して観察すれば良いのか分からない、という方も少なくないはずです。今日はヨガを自分のものにするために、ヨガをもう一歩深めるために、自己の内観の際、具体的にどのような点に着目するかポイントをまとめてみました。
ヨガレベルアップ – 自己の内観の手順と方法
Step 1. まずは目を閉じて外部をシャットアウト
呼吸とアーサナを合わせながら、自分の内側に意識を向けていきます。通常、私たちの意識は外側に向いています。五感からの情報処理のうち80 %は目から認識するといわれていますので、なるべく目を閉じます。アーサナ中ずっと目を閉じておくことは現実的でありませんが、はじまりは特に意識的に目を閉じましょう。
視覚を制御すれば内側に意識を向けやすくなり、心の目が開き、内観が行いやすくなります。
そして、以下の順で自分を観察してみましょう。
Step 2. 身体の様子を見る
まずは、全身にくまなく注意を傾けます。そこで、疲れているな、、肩周りが硬いな、、足が重いな、、お!今日は軽いぞ、、調子がいいぞ!、、など、個々に様々に感じると思います。不調だけでなく快調も含めて全身を観察しましょう。
不調、滞り、凝り、痛みなどを感じた場合は、その部位が緊張または硬くなっている、滞っている、ということですので、呼吸時の「吐く」息とともに緊張や硬さを解放し柔らかくしていきます。
Step 3. 呼吸の様子を見る
そして、呼吸に意識を向けます。アーサナ中に、呼吸が早い、浅い、止まる、スムーズではないなど呼吸の乱れを感じた場合は、過度なアーサナを取っているという目安になりますので改善しましょう。具体的にはキープ時間を短くする、腕を下ろす、足幅を変えるなどの軽減の方法を取りまることで調整していきます。
Step 2と3は、実際は同時と言っていいかもしれません。呼吸とアーサナはリンクさせ、自分の身体と呼吸と相談しながら無理なく行っていきます。すると身体は正直なので多くのことを教えてくれますよ。
Step 4. 心の様子を見る
Step 2と3でアーサナと呼吸をリンクさせ、身体と呼吸の様子を観察・気づき・改善・さらなる気づきを繰り返してくと、あなたの副交感神経は優位にたっているはずです。そして心の変化に意識を向けましょう。
静寂、穏やか、軽やか、、表現は人によって様々ですが、アーサナと呼吸を通してあなたが得た感情や気分をしっかりと意識しましょう。
正解はありませんので難しいかもしれませんが、自分の身体と心と対話することが大切です。呼吸とアーサナのプロセスの中に何度も気づきがあるはず。ヨガにおいて、このプロセスを繰り返すことが自分(身体と心)との対話であり、自己理解ということと言えます。そして同時に心と身体のバランスを整えていくということなのです。
自己の内観を生活のプロセスに取り入れて習慣にしよう
単にアーサナをとることでも気持ち良くなった自分に気づきますが、より自分との対話を意識することであなたのヨガのレベルがぐっとあがります。
大切なのは、毎日ヨガすること。自己の内観を毎朝の習慣にするなど、生活の一部に取り入れてみませんか。心身のバランスに敏感になり、調整も自分で行えること。これこそがヨガを自分のものにするということです。
ヨガはスタジオでやるものという固定観念を捨て、自分で取り組んでみるのも手ですよ。