ヨガを始めるにあたり、実際に効果が出るまでどのくらいの期間を要するのか気になる人も多いでしょう。Yu Connectではヨガの素晴らしさを説くためにこれまでヨガの効果について何度かお伝えしてきましたが、今一度ヨガの効果を整理しながら、ヨガの頻度に応じて効果がどのくらいの期間で出てくるのかまとめてみました。
以前、ヨガにどのくらいの頻度で取り組むべきか、記事にしています。この記事ではヨガビギナーが、無理なく続け、ヨガの魅力を感じるようになるまでの過程をヨガの頻度から解説しました。今回は、ヨガの効果が感じることができるまでの期間という視点から紹介を始めます。
最初にヨガの効果とあなたの期待を確認しよう
まず始めに、あなたは、ヨガにどのような効果を期待しているのでしょうか?
ストレス解消のためのリラックス、疲労解消、冷え性の解消、痩せたい、肩こり、腰痛の改善、慢性的な頭痛の解消、女性ならば便秘、体内のデトックスや美肌、美容などなど。体や心に関する多くの悩みを解決することを期待していると思います。
ただし、闇雲に効果を期待しても、あなたの期待とマッチしていなければヨガを続ける意味がなくなってしまいます。せっかくヨガを始めるなら、ヨガの効果とあなたの期待をマッチさせておきましょう。
どのくらい期間で効果が現れるかを紹介する前に、始めにヨガの効果について整理しておきましょう。
ヨガで得られる直接的な効果 – 心身の健康獲得の土台
ヨガといえば、アーサナ(ポーズ)をとることと思われていますよね。しかし、本来のヨガでは、アーサナは一つの側面でしかありません。ヨガは、アーサナと呼吸、そして呼吸を中心に瞑想までを調和させて行うものです。
なぜか?それは人間の心と体の健康を獲得する上でそれぞれが無くてはならない役割を果たし、調和されることで効果が倍増するからです。
アーサナでは、姿勢を矯正・改善し、呼吸は自律神経を、そして瞑想は脳を鍛えます。これはいずれも科学的に実証されていることで、心身に直接的に働きかける、ヨガの一次効果と言えるでしょう。
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例えば背骨や骨盤に歪みがあると、姿勢不良による筋肉の緊張が血流を悪化させ、肩や腰、背中の痛みを生んだり、自律神経が圧迫されることで副交感神経・交感神経のバランスが悪くなり、ストレスを消化できなくなったり、また最悪、内臓の不調にも影響します。これが原因不明の体調不良という形で現れてきます。
呼吸を深く、酸素を多く取り込みながらアーサナをとることは、まさに姿勢を改善し、自律神経を整えることを同時に行うことであり、私たちが健康的な日常を送る上での体の基礎・土台をつくり、精神面をも強化することができるのです。
ヨガの間接的な効果 – 瞑想はヨガの究極の目的
アーサナや呼吸は、正しく瞑想するためにあると言っても過言ではありません。ヨガの始まりにおいてアーサナは、正しく瞑想を行う坐法のことを指していました。その後、ハタ・ヨガができたことで様々なポーズが体系化されましたが、紀元前のヨガにとって瞑想こそが目的であり、瞑想によって感覚をセルフコントロールし、その結果、悟りに到達することが究極の目的だったのです。
現代の私たちにとって精神的な効果はなかなか理解しにくいかもしれません。しかし、近年になって瞑想には免疫力向上、健康改善、ストレス軽減、集中力・記憶力向上など、実に多くの効果があることが科学的に実証されているのです。
もっと詳しく:マインドフルネス瞑想の効果 – 人生が変わる科学的な実証を得た瞑想法
アーサナ、呼吸、瞑想はそれぞれ、人間の心身の健康にとって最も重要な姿勢、自律神経、脳の三大要素に同時に働きかけるもので、ヨガの最大の特徴ではないでしょうか。
ヨガを続けた結果、外見の美しさだけでなく、内面をも変革し、より良い人生をおくることができるのです。エンパワーメントこそがヨガの間接的な効果であり、最大の効果なのだと思います。
ヨガでダイエットに取り組むなら正しい知識を
やせたいとダイエットを目的にヨガをしようと考えている人も多いでしょう。
ただし、体重を減らす目的でヨガするならば、食事制限や他の筋力トレーニングや有酸素運動などを併せて続けない限り、やせることを期待しないほうが無難です。
ヨガの直接的な効果はあくまでも姿勢の改善と自律神経の乱れを改善すること。やせるために消費カロリーを上げることを目的とするならば、ヨガは効率が悪い運動と言わざるを得ません。
ヨガ以外にも運動、例えばランニング、水泳といった運動や基礎代謝を上げるための筋トレ、インナーマッスルを鍛える体幹トレーニングといった体全体を鍛える方法、また脂肪燃焼のためのエクササイズを取り入れたりと、効率の良い他の方法を考えたほうが良いでしょう。
一方、内面を変革するヨガは、摂取カロリーを減らすためのセルフコントロール術として機能します。他の運動を併用しながらも、食べ過ぎを防ぐ意味では効果があると言えるでしょう。このヨガのダイエット効果については以下の記事で詳しくまとめていますのであわせてご覧ください。
もっと詳しく:ヨガダイエット効果の嘘と本当 – 成功のために知っておくべきこと
変化を実感するまでの頻度と期間
上記の通り、ヨガの効果は実に様々です。
どのような効果を期待するのか、またどんなアーサナをとるかによって効果を実感する期間というのは人それぞれです。しかし、アーサナを続けることで体の柔軟性が増し、姿勢が改善されたり、またストレス低減などの直接的な効果は比較的感じやすいと思います。
週1回のヨガ実施
週1回・1時間程度実施する方ですと、あくまでも個人的な意見ですが、短期的に効果を実感することは難しく、最低でも6ヶ月は必要と思います。
ヨガに最初に取り組む際は柔軟性や筋力も低い状態でしょうから無理することはありません。ヨガスタジオには必ず初心者・ビギナー向けクラスが設置されていますので、まずはヨガをした後の心地よさを感じるクラスを選び、続けることを目標にしていきましょう。
また、体が硬い人向けの基本ポーズを以下の記事で取り上げていますので参考にしてみてください。
もっと詳しく:身体が硬い初心者はヨガできる?柔軟性を養う5つのヨガポーズ
週2〜3回のヨガ実施
週一回のヨガ教室に通い、クラス受講になれてきたら、レッスンの回数を増やしたり、もしくは自宅でも実施してみましょう。
週2〜3回実施するようになれば、ヨガの効果を実感する期間は短くなり、3ヶ月もすれば体調の変化に気づくと思います。
体の柔軟性が増せば、関節の可動域も拡大し、姿勢は改善され、自分の体が軽く感じられます。呼吸も上手になることで自律神経の乱れも自然と解消されていき、上向いてくる体の調子を感じることができるでしょう。
その段階になれば、徐々に難易度の高いアーサナに挑戦してきたくなりますし、ヨガをもっと深めたいと好循環になっていくでしょう。
毎日のヨガ習慣で効果をさらに高める
ヨガの好循環が続けば、体の調子良さ、気分の良さ(ストレス低減)を感じ、そしてそれが日常生活での活力に変わります。活力が増せば、他の運動にも積極的に挑戦したくなったり、いつの間にか体質改善され、やせ体質にもなるでしょう。
ここまでくればヨガの魅力に気づき、自然と回数が増え、ついには毎日の習慣としてヨガがあなたの生活には無くてはならないものになっていくでしょう。ヨガを自然と長く続けることできれば、効果が即効で現れるとまでは言いませんが、短期的に効果を実感することになります。
例えば、同じポーズでも昨日と違う筋肉や部位に緊張や痛みを感じる、または呼吸が息苦しかったりします。そうした場合は肩掛けトートバッグが影響したのかとか、昨日は重い荷物を持ったために痛みを感じるかも、などと気づきが生まれます。その気づきから自立的な改善が可能になるのです。
個人的な体験の話となりますが、私は毎朝、ヨガから1日が始まります。
ヨガは就寝中に硬くなった筋肉と関節をほぐすために、1日を健やかに過ごす上で無くてはならないルーティンとなっています。ヨガを毎日する前と比較して集中力も高くなったようが気がしています。
ヨガの習慣化の鍵はルーティンを決めること
ヨガから最大限の効果を得たいなら、毎日、無意識に同じことを繰り返すプロセスを予め決めておくことです。夜の就寝前、または朝の起床直後のルーティンとして。朝の習慣としてヨガに取り組んでみましょう。
1. ヨガする時間を決める
私は、基本的に早朝に起床します。まだ眠気があるのですが、すぐにヨガできるよう、ベッドの横にヨガマットを前日の夜に敷いています。
ヨガを終える頃には完全に体はほぐれ、眠けは吹き飛んでいます。その後シャワーを浴び、着替え、出勤前のメールのチェック、そして会社へ向かうといったルーティンをこなしています。たまに起きるのが遅くなり、ヨガできない時もあるのですが、そうした日は体の調子が良くありません。
2. 規則正しい生活を心がける
ヨガする時間を予め決めておくことは、結局、規則正しい生活を心がけることと同義です。
例えば、起床後にヨガすることを決めた場合には、十分に睡眠を取れていない場合、朝起きることが辛く、結局、三日坊主に終わってしまう結果に。そうならないためにも就寝時間も決めておきましょう。
また、早朝に朝日を浴びることはサーカディアンリズムが整うことになり、規則正しい生活を送る上でとても大切。朝日を浴びながらヨガすることは体にとっても良いのです。
3. 事前にヨガマットはベッドの横などに準備しておく
眠気のまま、ヨガマットを敷くなどの作業をすると眠気が勝ってしまい、ヨガをすることが億劫になってしまいます。
そのちょっとした面倒さが続かない要因となりますので、こうしたマイナス要因は徹底的に排除しておきましょう。ヨガマットは、前日の夜に仕込んでおくのがコツです。
4. 毎日同じアーサナをとる
基本的に同じアーサナでも構いません。むしろルーティンとして行うヨガにおいては、毎日同じアーサナを続ける方が、体の微妙な変化に気づきを感じやすいと思います。
念のため、眠気のままヨガに入るルーティンも共有しておきましょう。
腕を伸ばした子供のポーズで無理なく前屈からアーサナを始めます。
続けて、うさぎのポーズで頸椎に気をつけながら背中全体の筋肉を伸ばします。
その後は、キャット&カウ、そしてヴィンヤサ(板のポーズ、四肢で支える杖のポーズ、上向きの顔の犬のポーズ、下向きの顔の犬のポーズ)へ移行し徐々に立位のポーズへと繋ぎます。
途中、半分のマッチェンドラのポーズⅠ などのねじりのポーズを入れながら股関節、肩甲骨、脊柱の歪みを解消し、全身をストレッチしていきます。
上記以外でも、特に太陽礼拝は全身の筋肉と関節をくまなく使うのでルーティンとしておすすめです。
5. 呼吸を止めず、ゆっくりと吐くと心地よさを感じやすくなる
そして、痛みを感じる際は、息を止めないことです。特に息をゆっくりと吐くことを意識します。深い呼吸を繰り返すたびに筋肉や関節の痛みが和らいできます。
痛みは、徐々に心地よさに変化していきます。この過程の変化で心地よさを感じることが、次の日もやろうというモチベーションになっていくのです。
ヨガの習慣化で効果を倍速で感じよう
現代人はスマホやPCでのデスクワーク、肩掛けのバッグ、ヒール等、歩く時でさえ、姿勢が悪くなる原因が潜んでいます。そして仕事や複雑な人間関係によるストレスもあります。こうした環境が体の歪みやストレスを生み、得体の知れない不調を生んでいきます。
都会に住むのならなおさら、こうした環境をなくすことは難しい。だからこそ、ヨガをセルフコントロールの術として習得してみてください。まずは3日間、その後は、1週間を目標に同じアーサナ続けてみましょう。
ヨガを習慣化すれば、1日の始まりで全身がストレッチされ、1ヶ月もしないうちに自分の心身の変化に気付けます。心身の調子があがっていけば、必ず日常生活が好転していくことでしょう。
もっと詳しく:ヨガ習慣化のコツ – 行動科学で三日坊主のあなたも無理なく実践
ヨガ初心者のためのヨガの始め方
Getting Started with Yoga