ハワイ発のヘルシーな朝食、デザートとしてアサイーボウルがポピュラーですね。アサイーはポリフェノールの一種であるアントシアニンを多く含み抗酸化力が強く、ビタミンA/B/E類、オメガ3/6系必須脂肪酸など多様な栄養素が含まれたスーパーフード。今回はアサイーの持つ効果やレシピなど一気にご紹介いたします。
アサイーはアマゾンで自生する自然の恵み
アサイーはハワイ発の印象が強いかもしれませんが、ブラジルのアマゾン川流域に自生するヤシの一種です。赤道直下で紫外線が強く過酷な環境で自生するからこそ、アサイー自身に強い生命力が必要でした。紫外線から自身を守るためにも抗酸化力の強いポリフェノールが豊富に含まれています。
また、ポリフェノールは青紫色が強いですが、見た目もブルーベリーに似ており、アサイーベリーとも言われます。しかし、ヤシ科の植物で英語ではアサイーパームとも呼ばれます。
多様で豊富な栄養価を含むアサイー
アサイーの果実にはポリフェノールが豊富に含まれ、特にアントシアニンが含まれていることが注目されています。その他、ビタミンA、ビタミンB1・B2・B6・B12などのビタミンB類、ビタミンEなど。そして脂質はオメガ3系必須脂肪酸であるリノレン酸とオレイン酸(オメガ9)など豊富な栄養素が含まれています。
果肉エキスからは主に紫色のアントシアニン、種子エキスからはカテキンやエピカテキンなどのポリフェノールが抽出できるため、種子を含めた果実全体に健康効果があるのではと抗酸化や内臓肥満、脳神経など、さまざまな領域で研究されています。
アサイーが持つポリフェノールの抗酸化力
数年前、赤ワインがアンチエイジングに良いと言われたことがありますね。それはアントシアニンなどのポリフェノールが含まれているから。ポリフェノールはワインの他、ブルーベリーにも豊富に含まれていますが、アサイーに含まれるポリフェノールの量はブルーベリーの18倍も含まれていると言われています。※1 どれだけ豊富かお分りいただけると思います。
ポリフェノールの1種であるアントシアニンは植物が紫外線などから実を守るために自ら作り出す成分で、抗酸化力が高いと言われています。また、一般的にアントシアニンは眼精疲労回復にも効果があると言われています。アサイーで眼精疲労の回復効果があったという研究結果はないそうですが、アントシアニンが豊富に含まれていますので、期待できるかもしれません。
アサイーを毎日摂ると4週間で抗酸化力がアップしたという研究結果も
実際に抗酸化力が向上したという研究結果も今年(2016年)になって発表されています。18歳〜35歳の健康な女性35人にアサイーの冷凍果肉を1日200g、4週間摂取したところ、血液中の抗酸化酵素カタラーゼの活性が上がり、抗酸化力が向上したとのこと。※2
女性ならアンチエイジングや美容に興味がない人はいないと思います。アサイーは私たち日本人女性にとってもポピュラーですし、やっぱり期待を裏切りません。毎朝のアサイーは確かに効果があるようです。
筋肉疲労などの酸化ストレスが減少したというアサイーの最新研究結果
また2015年に発表された研究結果はアスリートを対象とした面白いもの。アスリート14人を対象にアサイー飲料(アントシアニン27.6mg含有)をとったうえで運動をしてもらい、短時間の高強度運動に対する耐性を測定しました。
すると耐性が高まり、疲れにくくなったという結果が出たそうです。これは酸化ストレスが低下し、心肺機能が向上したためと考えられています。※3
豊富な食物繊維で腸内環境が整う
チアシードでも触れましたが、食物繊維を補うのは実は結構大変です。食物繊維の摂取量は日本人の平均は14gと言われています。しかし、厚生労働省が発表している「2015年版 日本人の食事摂取基準」によると、成人女性であれば一日18gの食物繊維の摂取が目標とされています。野菜を普段から多めにとることを意識しても目標値にはなかなかたどり着けません。
例えば比較的食物繊維が豊富なごぼうでも、100gの内6.1gの食物繊維しか摂れません。しかしアサイーの食物繊維はごぼうの約3倍 ※1 と言われていますので補う上で大変有用で、その分腸整作用も期待できます。
アサイーレシピは忙しい女性の味方 – 簡単で摂り入れやすい方法
抗酸化力が際立つアサイーですが、収穫するとすぐに酸化してしまう弱点を持っていました。それが、いままでアマゾン流域の方々しか食されていなかった理由です。しかし、最近では保存技術や加工技術が発展し、冷凍されたアサイー、またフリーズドライパウダーか冷凍ピューレなどに加工され、アメリカや日本でも流通できるようになってきました。
またアサイーはその見た目から酸味が強いといった印象を持つかもしれませんが、酸味や香りに癖はありません。アサイーは、フリーズドライパウダーか冷凍ピューレで市販されているので、様々なものに加えることを意識すれば、レシピの幅も広くなると言えるかもしれません。活用しやすさの点ではスーパーフードの中で最も利用しやすいと言えるかも。
1. 定番のアサイースムージー
アサイーはスムージー用のドライパウダーも市販されていますので、そのままいただけますが、そこに好きなフルーツをミックスしていくことで簡単にアレンジできます。とても簡単にスムージーになりますので試してみてください。
2. アサイーボウルを自宅で栄養価の高い朝食として
アサイーボウルを外で食べるのも良いですが、作り方も簡単ですので、たまにいただくデザートとしてではなく、毎日の朝食に取り入れたいですね。
アサイーボウルは本当に簡単。アサイーピューレがあればそのまま盛り付けて、好きな果物を添えるだけ。いちご、キウイフルーツやバナナ、ミックスベリー、グラノーラ、ヨーグルト…など好きなものを手軽に盛り付ければ出来上がりです。
普段の朝食にアサイーの高い栄養価を加えることでグッとヘルシーな朝食になります。是非、トライしてみてください。
3. スーパーフードのトッピングでさらに栄養価をプラス
スムージーやアサイーボウルに、チアシードやココナッツオイル、クルミ、クコの実(ゴジベリー)、カカオなどの他のスーパーフードをトッピングしても良いですね。
特にクルミはスムージーやアサイーボウルに食感を加えられるだけでなく、オメガ3系必須脂肪酸が含まれていますので意識している人にはオススメです。チアシードにもオメガ3が含まれていますが、アサイーとミックスすることで食物繊維も多くなりますので、腸の調子を見ながら適度に。
このように癖がないアサイーだからこそ、様々なトッピングもできますし、意識している栄養素をプラスできるのも魅力かもしれません。簡単で時間もかからず、それでいて幅広い栄養素を摂り入れられますので、忙しい女性にとってパーフェクトなスーパーフードです。
ネットや最近ではスーパーでも購入できますので、日常の生活に是非とも取り入れてみてください。
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引用・参考元
- ※1 「スーパーフード辞典 BEST50」松村和夏 著、斎藤糧三 監修
- ※2 Açai (Euterpe oleracea Mart.) pulp dietary intake improves cellular antioxidant enzymes and biomarkers of serum in healthy women. via PubMed.
- ※3 Consumption of açai (Euterpe oleracea Mart.) functional beverage reduces muscle stress and improves effort tolerance in elite athletes: a randomized controlled intervention study. via PubMed.