ヨガインストラクター資格は民間資格であるが故、星の数ほど存在します。ヨガインストラクターになろうと思うと、まずどんなヨガ資格があるのか、そして取得費用は?など調べなければなりません。代表的な資格の種類、そして概要と特徴、費用を整理して一覧にしていますので参考にしてみてください。
前回、ご紹介した通りヨガインストラクター資格は民間資格であるが故、星の数ほどあります。一方でヨガインストラクターとして生計を立てていくためには一定の技能を学んだ証明となるヨガ認定資格を取得しなければなりませんから、多くのヨガ資格の中から納得するものを選ばなくてはいけませんよね。
そのため、今回ご紹介するものは比較的ポピュラーなヨガ資格に絞りました。もちろん今回取り上げた資格以外でも優良な資格はあると思いますが、ご参考いただければと思います。
ヨガ資格を選ぶ前の大切な心構え
ただし、選ぶ前に認識しておくべき大切なことがあります。
1. ヨガインストラクターの技量と資格は別物と考えておく
短時間で認定を得られるような資格は別として、資格の優劣はそれほどありません。今回取り上げたものはある程度の認知度もあり、一定の基準を公開していますので、あなたの指向にあったものを選べば大丈夫だと思います。
しかし、どんなに有名な資格を取得したとしても、ヨガインストラクターとしての技量とは別物と考えておきましょう。
2. どの資格をとっても成功を約束するものではない
どの資格を取得したとしてもあなたのヨガインストラクターとしての成功を約束するものではありません。資格を取得した後も、ヨガインストラクターとして成功するには実地を踏みながら一生涯ヨガの学びは続くと考えましょう。
また、ヨガインストラクター資格取得に限りませんが、あなたの取り組み方など学ぶ姿勢が問われることは忘れてはなりません。
ヨガ資格の選び方については以下の記事もあわせて参考にしてみてください。
海外のヨガインストラクター認定資格
海外でも通用するヨガインストラクター資格といえば、全米ヨガアライアンス。ヨガインストラクターの中でも知らない人はいないほど有名な資格です。
1. 全米ヨガアライアンス(Yoga Alliance)
概要
全米ヨガアライアンスは現代のヨガコミュニティを代表する国際的な非営利組織。世界160カ国、4300以上の登録スクール、ヨガインストラクターは6万7千人以上が登録しており、世界で最も認知されたヨガの代表的な組織と言えるでしょう。日本国内でも有名ですし、ヨガインストラクターの中で全米ヨガアライアンスを知らない人はいないと言っても過言ではありません。
全米ヨガアライアンスが認定する資格は、主に以下の4種。
- RYT500
- RYT200
- RPYT(マタニティヨガ)
- RCYT(キッズヨガ)
※この他、E-RYT資格がある
全米ヨガアライアンスは、認定スクール(RYS: Registrated Yoga School)を認証しており、ヨガインストラクターになろうとする人は、全米ヨガアライアンスに登録された認定スクールでヨガインストラクター養成講座を修了した後、全米ヨガアライアンスに登録するという流れになっています。
もちろん国内のRYS/認定スクールは増えており決して取りにくい資格ではありません。また全て日本語でレッスンを提供しますので言語力を心配する必要はありません。
全米ヨガアライアンスの資格認定制度
全米ヨガアライアンスは、ヨガインストラクター教育の水準を高めるために、世界で共通したスタンダード(基準)を開発しています。例えばRYT200を取得するには、トレーニング、実践技術(100時間)、指導技術(25時間)、解剖学と生理学(20時間)、哲学(30時間)、練習(10時間) の計200時間を学ばなければなりません。
RYT200などの資格を得るためには、全米ヨガアライアンスが認証するRYSに通うことになります。RYSは上記の基準に沿ったヨガインストラクター養成講座を提供しますが、基本的には数値の基準となるため、スクールによって質は違うことは知っておきましょう。数ある資格の中で全米ヨガアライアンスのRYT200の資格取得を目指すと決めた場合、ヨガインストラクター養成スクールも同時に選ぶことになります。
全米ヨガアライアンス 認定資格制度データ
URL:
養成講座受講料・費用等:
RYT200の場合 ¥400,000〜500,000程度(認定スクールにより異なる)
登録料別途
資格詳細:
200-Hour Standards for Yoga Teacher Trainings
国内のヨガインストラクター認定資格
ヨガの普及に伴い国内においてもヨガインストラクターの育成を担う団体がいくつか存在します。地域社会に近い存在としてヨガの普及にとって意義のある団体となっており、中にはヨガインストラクター認定後、就職の斡旋や派遣紹介などを行っている団体もあります。
NPO法人 日本YOGA連盟
概要
ヨガの健全な普及と発展を目指して設立されたNPO法人。現在、全国各地の地域市民、および青少年の団体やスポーツ団体、教育施設や医療施設、高齢者の福祉施設、障害者の施設などにおいてヨガを通じた体力作りを支援している。
日本YOGA連盟のヨガインストラクター養成・認定資格制度
日本YOGA連盟認定のヨガインストラクター養成講座は7日間(1日6時間程度)のコースがあり、ヨガの基礎から理論、高齢者向けヨガ、東洋医学論まで含まれる。
NPO法人 日本YOGA連盟 認定資格データ
詳細については直接お問い合わせください。
URL:
養成講座受講料・費用等:
108,000円(税込)別途、任意で認定試験受験料等が必要。
詳細:
一般社団法人全日本ヨガ協会(AJYA)
概要
AJYAでは全国各地にヨガのある健康社会を築いていくことを目的として、日本全国にAJYAの加盟校や加盟教室を築き優秀なヨガインストラクターの育成が活動の主目的。
ヨガインストラクター養成・認定資格制度
AJYAライセンスは、1級から3級まであり級により全日本ヨガ協会が承認・指導する認定校や認定教室の主宰者となる資格とも対応また、AJYAライセンス取得後は認定校や認定教室を開設・独立することも可能になっている。
一般社団法人全日本ヨガ協会(AJYA)認定資格データ
詳細については直接お問い合わせください。
URL:
養成講座受講料・費用等:
3級 約90,000円、2級 約200,000円、準1級シニアクラス 約200,000円、1級シニアクラス 約400,000円(スクールにより異なるよう)別途、認定試験受験料等が発生。
詳細:
社団法人日本ヨガインストラクター協会(JYIA)
概要
JYIAは美容・健康・ストレス解消を目的としたヨガを普及し、ヨガインストラクターの技術向上を目的に設立されたヨガ組織。全国に技術・ホスピタリティの兼ね備わったヨガインストラクターを育て、ヨガを通して健康のある社会づくりを目指している。
ヨガインストラクター養成・認定資格制度
JYIAも1級から3級までで構成された認定資格制度がある。ヨガの本質を理解すること。効果的な指導ができるヨガインストラクター。心と身体のしくみ。そして安全な指導ができる指導者になることを主眼としている。また、ヨガインストラクターの転職支援などにも力を入れている。
社団法人日本ヨガインストラクター協会(JYIA)認定資格制度データ
詳細は直接お問い合わせください。
URL:
養成講座受講料・費用等:
マスター(3級)75,000円、アドバンス(2級)198,000円、シニア(1級) 395,000円、1級シニアクラス 約400,000円(スクールにより異なるよう)別途、認定試験受験料等が発生。
詳細:
世界的なヨガ流派が主宰するヨガインストラクター認定制度
ヨガには様々な流派があありますが、その中でも世界的に普及しているヨガ流派の組織がそれぞれヨガインストラクター認定制度を運営しています。取得するまでかなりの時間を要するものから、比較的に短期間に取得できるものなど多様ですが、それぞれの流派が何十年も培ってきたノウハウを吸収でき、深い知識を獲得できるのが魅力と言えるでしょう。
また、中には日本国内で養成講座を提供していない流派もありますが、そのほとんどが全米ヨガアライアンス RYT200の資格も同時に与える流派も多くなっていますので、その点もポイントかもしれません。
ここでは以下の流派の資格について掲載していますが、これらのヨガ流派については別ページで詳細がわかりますので後ほど覗いてみてください。
アイアンガーヨガ(日本アイアンガーヨガ協会)
概要
アイアンガーヨガはアライメントを重視し、リラクゼーションだけではあく強靭な精神と肉体をつくることが特徴の世界的なヨガ流派。アイアンガーヨガの正式な日本国内の組織として日本アイアンガーヨガ協会があるが、この協会でもアイアンガーヨガのメソッドを教えることができる認定指導員の制度がある。
ヨガインストラクター養成・認定資格制度
週1〜2回程度、認定教室に通いながら鍛錬し、先生の推薦を得て認定試験を受けることができる。推薦を得られるのは少なくとも3年程度は必要とのことで、次のレベルにはまた2年が必要という他にはなく厳しい制度。ただし、ヨガの真髄を学ぶ上では他にはない体験が得られるかもしれない。
詳細
アシュタンガヨガ(アシュタンガヨガ・ジャパン)
概要
アシュタンガヨガは、流れの中で途切れることなくアーサナ(ポーズ)を行い、呼吸を完全に融合させて行うヴィンヤサスタイルのヨガ。日本ではアシュタンガヨガの創始者 シュリ・K・パタビジョイス氏より日本人初のアシュタンガヨガ正式指導資格者として直接認定を受けたケン・ハラクマ氏がアシュタンガヨガ・ジャパンを主宰。
ヨガインストラクター養成・認定資格制度
アシュタンガ・ジャパンでは、ポーズだけではなく、広い観点からアシュタンガヨガ全体を理解するアシュタンガヨガ指導者養成コースを運営している。パタンジャリヨガスートラ2章、3章(アシュタンガヨガ)の理解と実生活への活用の仕方、アシュタンガヨガ・プライマリーシリーズの実践と教え方からプラーナヤーマ、瞑想まで包括的なトレーニングとなっている。
詳細
クリパルヨガ(クリパル・ジャパン)
概要
クリパルヨガも米国を拠点として世界に広がるヨガ流派。クリパルヨガは、心、体、精神の3つのステージを基にした独自のメソッドを持っているが、このメソッドをもとにヨガインストラクター認定制度を提供している。
ヨガインストラクター養成・認定資格制度
クリパルヨガの認定制度はクリパルヨガのメソッドを学ぶとともに修了後には全米ヨガアライアンスRYT200も登録が可能になっている。
詳細
シヴァナンダヨガ(シヴァナンダヨガ・ジャパン・東京センター)
概要
カナダを本部として世界40カ国に広がるヨガ流派として大きい組織。ヨガを5つの要素から構成する考え方はヨガの深い理解に役立つ考え方として世界的に有名。シヴァナンダヨガにおいても独自のヨガインストラクター認定制度があるが、残念ながら日本国内では受講できない。
ヨガインストラクター養成・認定資格制度
ティーチャー・トレーニングを受けるためには、シヴァナンダヨガのカナダ、インド、アメリカなどのアシュラムで受講する必要がある。4週間の集中トレーニングとなっておりその間、アシュラムに滞在し規則正しい生活をしながら受講するスタイルとなっている。
詳細
どの資格を選べばいい?
ヨガインストラクターの資格は数多くありここでは紹介しきれないほど。もちろん、上記以外でも優良な資格はあると思いますし、ここまで多いとどのように選べば良いのか分からず、迷いますよね。
ヨガ資格を取得するには時間も費用も掛かるからこそいい加減な資格は選びたくありませんよね。そのためにはヨガ資格は一定の認知度があるもの、そして中身の質が高いものを選ぶ必要があります。そのような選択のポイントを、次の記事でまとめていますので気になる方は是非ご覧ください。
ヨガを仕事にする – ヨガインストラクター 資格 ガイド
To Become a Yoga Teacher
ヨガインストラクターという仕事
- ヨガインストラクターの将来性と活躍の場
- ヨガインストラクターのキャリアパスと給料・年収事情
- ヨガインストラクターになるには何歳まで?あなたがなりたいと思った時が適齢
- 米調査でわかったヨガインストラクターの生態 – アクティブでポジティブ、そしてエシカル
ヨガインストラクターの資格
- ヨガインストラクター資格であなたが学ぶ本当のこと
- ヨガインストラクター資格種類・費用一覧と選ぶ上で大切なこと
- おすすめのヨガインストラクター資格 – キャリアアップのための資格養成コースの選び方
- ヨガインストラクター資格を通信講座で取得? 向いている人と向いていない人