GoogleやTwitter、Facebookが社内で導入する瞑想法として注目されるマインドフルネス瞑想。集中力の増加やストレス軽減効果があると最近何かと話題ですので、ビジネスパーソンの方で気になっている方も多いでしょう。今一度、マインドフルネス瞑想とは?からその効果、科学的研究結果をまとめてみました。
昨今、よく聞くマインドフルネス瞑想。あなたがアンテナの感度が良いビジネスパーソンなら耳に入っているはず。今日はそんなマインドフルネス瞑想とは?から効果、そして瞑想法までを詳しく解説します。
マインドフルネス瞑想とは?
マインドフルネスとは、「意図的な気づき」と言われます。どういうことかと言うと、「今この瞬間」の自分の体験に意識を集中し、自分がいま何を考えているか、何を感じているか、周囲で何が起きているかを受け入れ、気づくことです。その結果、自己の行動を律することができます。
また、マインドフルネス瞑想は、宗教色を排除したところにも特徴があると言えます。仏教瞑想をルーツとして開発されたものですが、欧米を中心に心理学的療法として効果があることが認められ発展してました。今では医療分野を超え、教育業界、企業内でのストレスマネジメントのほか、リーダーシップや人材開発分野で活用されるなど広がりを見せています。シリコンバレーのGoogle、Facebook、Twitter、Intelなど、また世界的な戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーなど世界的な企業が取り入れているまでに発展しています。
マインドフルネス瞑想の効果
広がりを見せるマインドフルネス瞑想ですが、実際のどのような効果があるのでしょうか?数十年の科学的研究の結果、現在以下のような効果があることが実証されています。
- 免疫力を高める
- 健康を改善する
- ストレスの軽減
- 幸福度を高める
- 集中力が向上する
- 記録力と学力が向上する
- 創造性(クリエイティビティ)を高められる
- 生産性が向上する
マインドフルネスの科学的研究
マサチューセッツ大学のジョン・カバットジン博士がマインドフルネスを活用したストレス低減プログラム(MBSR; Mindfullness Based Stress Reduction)を開発したのが1979年。これまで1万9千人以上の患者が同プログラムを修了し、ストレス性胃腸炎、頭痛、高血圧、不安障害など幅広い効果が認められたのです。
その後、オックスフォード・マンドフルネスセンターでは、MBSRをもとにうつ病などの精神障害にも対処するMBCT(Mindfullness Based Congnitie Therapy)が開発されました。薬物を使わない新しい療法として研究が進み、実際に精神状態が改善される効果が見られたのです。
その後、研究者が増加。数々の研究が世界中で実施されています。また、2015年に入ってからも米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)が、認知症のリスクを低下するのに効果的であるという調査結果を、南カリフォルニア大学の研究チームは、睡眠の質を改善するなどの結果が発表されています。
マインドフルネス瞑想とヨガ
ヨガ実践者からすれば、「今、この瞬間に集中する」ことは、ヨガのアーサナ、呼吸法、瞑想の一部のプロセスそのものです。マインドフルネス瞑想においては足を組んだりはせず、椅子の上でもできますので、簡易的な瞑想法と言ってもいいかもしれません。
何よりもヨガの一部が科学的研究の実証を持って拡大しているということですから納得です。
マインドフルネスを機にヨガを経験したことがない方が、ヨガに興味を持つことも多くなるかもしれませんね。
ビジネスパーソンに広まるマインドフルネス瞑想とヨガ
Googleも社内で導入するトレーニングとしてマインドフルネス瞑想を初めて知った方は少なくないと思います。ストレス軽減効果だけでなく、生産性や創造性の向上が効果としてあるマインドフルネス瞑想はビジネスパーソンの必須スキルの一つとなっていくかもしれません。実際に業界のトップを走るビジネス界の大物はヨガや瞑想を日常に取り入れています。
また、マインドフルネス瞑想のエッセンスは、ヨガに類似している点が多く見られますが、マインドフルネス瞑想は仏教の瞑想をルーツとしています。ブッダはヨガの修行を通して悟りを開き、仏教を起こしましたのでこれは当然と言っていいかもしれませんね。
マインドフルネス瞑想の手順と方法
それではマインドフルネス瞑想の手順と方法を具体的に紹介しますが、とてもシンプルなことに驚く方もいるかもしれません。実際、これだけなのですが意外と難しい。最初は5分で良いので挑戦し、徐々に時間を延ばしていくことをお勧めします。
1. 楽な姿勢を見つけて座る
あなたにとって楽な姿勢を見つけましょう。座禅する必要はなく、ソファーや椅子に座っても良いです。ただし、背もたれに寄りかかるのではなく、背筋を伸ばす必要があることに注意しましょう。
2. 姿勢を安定させ、目を閉じる
まず、背筋が伸びていることを確認し、姿勢を安定させます。ただし、力むのではなく、あくまでもリラックスした状態を心掛けます。そして、知覚において目から入ってくる情報を閉ざすため、目を閉じます。
3. 深い呼吸を取りながら意識を自分に向ける。
呼吸は口ではなく鼻でします。また深い呼吸で、腹式呼吸で行うことが基本です。そして意識を自分に向けますが、難しくありません。実際に、次のポイントで自分と向き合ってみましょう。
頭からつま先まで自分の身体の感覚に意識を向けてみる
この時も姿勢を変えず維持したまま、温かさ、または冷たい。
もしくは心地よいか、または不調はあるか、意識を自分の身体に向けてくまなく探索してみる。
自分の呼吸に意識を向ける
鼻腔から入る空気の感覚だけに集中してみます。
そして、鼻腔を通り、肺に空気が溜まるまでの経路に感覚を注意を移していきます。深い呼吸をゆっくりと繰り返しながら、同時に収縮する肺やお腹にも意識を向けてみましょう。
他のことを考え出していることに気づいたら呼吸に意識を再び注意を向ける
この段階であなたは、昨日あった会社の出来事、今日の予定、もしくは過去の苦い思い出、つらい思い出など、様々な感情とともに気が逸れ、心がさまよっていくはずです。それはあなただけではありません。皆、そうです。
しかし、大切なのは、自分の意識が逸れていることを認識し、手放すことです。
手放したら再び、呼吸に意識を戻していきます。
再び意識がさまよいだしたら、また意識を呼吸に戻すことを繰り返す
とはいえ、またあなたの心はさまよい始めます。あなたの意識はなぜ逸れるのか、その原因を客観的に認識し、手放します。そして再び呼吸に意識を戻すことを繰り返します。
この繰り返しが、あなた自身の意識のコントロールにつながるのです。
マインドフルネス瞑想は毎日実践することで効果が得られる
マインドフルネス瞑想の方法は以上です。
非常にシンプルですが、実は難しく感じるはずです。しかし、意識を統一することも大切ですが、上記でも述べているように、さまよう意識を認め、呼吸に意識を戻していくことなのです。
最初は5分、なれてきたら10分、30分と伸ばしていきましょう!毎日の実践で、これこそがあなたの集中力をはじめとした様々な効果がもたらされるはずです!
参考元:
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