アーユルヴェーダのドーシャ(体質)のうち「ピッタ」について解説します。ピッタは「火」と「水」の要素からなります。本記事では、ピッタ体質の特徴やバランスを崩しやすい原因などを理解し、日常で心がけることなどをまとめています。簡易診断でピッタ体質とわかったら、まずは自分の体質を理解して日々の生活に活かしましょう。
自分のドーシャ(体質)がわかる簡易診断は試しましたか?アーユルヴェーダ ドーシャの簡易診断で「ピッタ」体質と出た場合、今回の記事を参考にしてください。
アーユルヴェーダ ピッタ体質の性格と身体的な特徴
ピッタは「火」と「水」の要素からなり、細胞機能に必要なエネルギーや熱を作り出し、栄養分の消化や代謝を司っています。
ピッタの特徴が強い人は、食欲旺盛で食べることが好きです。そして、よく消化し、腸は効率よく働きますが、熱中したり、興奮したり腹を立てたり、また辛いもの、揚げものを食べ過ぎると、消化不良をおこし、胸やけや軟便、腹痛を伴う排便など、消化、排泄に症状が出ます。また空腹になると怒りっぽくなり、低血糖、頭痛、めまい、疲労感、震えなどの症状も出ます。
- 中肉中背で均整が取れている
- 皮膚は刺激に弱く、発疹や吹き出物がでやすい
- 食欲は旺盛で代謝が速い
- 記憶力や集中力がある
- 公の場で話すのが得意
- 完璧主義、効率的
- 短気、激しやすい
- 美しいものを身につけたり、囲まれたりするのを愛する
- 激しい暑さを嫌い、暑さや過熱によって症状が悪化する
- 炎症性疾患、灼熱感、皮膚の湿疹、炎症、発熱、胸やけ、消化不良、頻尿、軟便、眼の痛みやかゆみ、視力障害、貧血、肝臓、胆嚢の疾患を起こしやすい
そしてピッタ体質の人は、チャレンジ精神が旺盛で集中力がよく、負けず嫌いです。もともと知的ですが、激しやすいところがあり、ピッタのバランスを崩すと、短気で怒りっぽくなります。心配事がない限り、ぐっすりと眠ります。
ピッタがバランスを崩しやすい原因
10時〜14時、22時〜2時がバランスを崩しやすい時間帯です。夜更かしは避け、夜の読書はほどほどにしましょう。また、春の終わりと夏はバランスを崩しやすくなります。明るい光や強い日差しなど、暑さ、体温の過度な上昇によってバランスを崩します。精神的にも、感情を抑圧し過ぎてもいけませんが、過剰な競争心や怒り、嫉妬や不満の感情は、ピッタを悪化させてしまいます。
ピッタ体質の人は、休息を心がけよう
ピッタの症状は暑さで悪化するので、過度な労働や多忙を避け、涼しい場所でリラックスするようにし、休息や早寝を心がけましょう。泳いだり、海辺を歩くだけでも癒されます。
また、怒りを掻き立てたり、ストレスを引き起こす人や状況を避けましょう。競争のない生活や優しい音楽を聴くことは、ピッタの症状を落ち着かせます。また、瞑想により抑圧された感情や怒りを解放したり、鼻孔から交互に呼吸する呼吸法(プラーナヤーマ)も効果的です。
ピッタに適した食事
基本的に、甘味、苦味、渋味のある食べ物を取り、辛味や揚げもの、酸味、塩味のものを減らしましょう。カフェインやスパイス、アルコールなどの刺激性があるものはピッタを悪化させてしまいます。飲み物としては、お茶やぬるま湯、冷水が好ましいです。
ピッタ体質の方に適した食事については、以下の記事で掘り下げています。ピッタ体質の特徴をもとにどのような食材が良いのか、また控えた方が良いのかなど詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
参考記事:不規則な食事に弱いピッタ体質の特徴と食事と食材完全リスト
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