前回までにアーユルヴェーダを理解する上で大切なドーシャとプラクリティ、ヴィクリティについて説明してきました。ここまで理解したら次はあなた自身のアーユルヴェーダの体質を把握してみましょう。診断のための質問票を用意しています。これで自分のプラクリティとドーシャがわかります。
3つのドーシャと組み合わせパターンがある
実は、基本的な3つのドーシャ(ヴァータ[ワータ]体質、ピッタ体質、カパ体質)の中の、一つだけが優位、という人は稀で、ほとんどの人は、2つのドーシャが組み合わさっています。この、2種類が複合した複合体質は、その2つのドーシャが、ともにアンバランスになりやすいということでもあります。
基本的な3つの体質の組み合わせから複合体質も合わせると、以下の7つの体質に分けられます。
- ヴァータ(ワータ)体質
- ピッタ体質
- カパ体質
- ヴァータ・ピッタ体質
- ピッタ・カパ体質
- ヴァータ・カパ体質
- ヴァータ・ピッタ・カパ体質
自分のドーシャをより具体的に調べるには、プラクリティとヴィクリティとを、合わせてチェックすることが理想ですが、ここではまず簡単なチェック項目によって、生まれ持ったおおよそのドーシャを知ることから始めてみましょう。
あくまで正答を与えるものではありませんが、これからアーユルヴェーダを理解し、実践していくには役に立つものとなるはずです。
アーユルヴェーダ 体質診断 – 自分のプラクリティとドーシャを把握する
以下の項目であなたに当てはまるものにチェックしていきましょう。最もチェックが多かったタイプがあなたのドーシャです。できる限り古い記憶に立ち戻って、幼少期からの自分の性向を答えるようにすると、よりプラクリティに近いドーシャを知ることができますよ。
ヴァータ(ワータ)体質
□体型は細身で細長いシルエット
□筋肉が少ない
□面長
□髪の毛が細い
□目が小さい、または、唇が薄い
□色白
□乾燥肌
□冷え性
□低血圧
□眠りが浅く、睡眠不足気味
□腹部にガスが溜まり、おならが多い
□なんでもないときに心臓がドキドキする
□腸の調子が悪く、交代で下痢と便秘になる、または便秘がちである
□頭痛、腹痛、筋肉痛などの痛みや麻痺が起こりやすい
□午後になると疲労感が強くなる
ピッタ体質
□中肉中背の標準体型
□輪郭は卵形
□歯が黄色っぽい
□体温が高い
□顔や肌の色は赤みや黄みがある
□抜け毛が多い
□体力がない
□汗っかき
□充血しやすい
□胸焼けしやすい
□満腹になるまで大食いしてしまう
□口の渇きが強い、または、口臭が強い
□肌に赤い発疹ができる
□冷たいものを飲み食いしてしまう
□軟便気味で下痢をしやすい
カパ体質
□骨太、または、比較的筋肉がある
□脂肪を蓄えやすい
□丸顔
□歯が白く、歯並びがいい
□髪の毛が太くて艶がある
□目が大きい、または、唇が分厚い
□皮膚は厚く、しっとりしている
□体が重く手足がだるい、または、むくみやすい
□何事もおっくうである
□食事を抜いても苦にならない
□痰の出る咳が多い
□8時間程度はぐっすりと眠ってしまう、或いは、すぐに、うつらうつらと居眠りしてしまう
□湿気と寒さによって体調が悪くなる
□口内に粘り気がある
□みみず腫れのような発疹ができやすい
さて、あなたのドーシャはどのタイプでしたか?
次回はそれぞれのドーシャの特徴について掲載していきますので、次回の更新までに質問表を見て自分のドーシャを把握しておいてくださいね。
はじめてのアーユルヴェーダ ガイド
アーユルヴェーダの基礎
アーユルヴェーダとは? 前向きな自分になるには食事から – 日々の食事を知り消化力をあげる
いざ、アーユルヴェーダにのっとった食事をしようと思っても、どうも、アーユルヴェーダの食事というと難しく思われがち。今回はアーユルヴェーダとは?を理解できるようわかりやすくまとめてみました。
体調が崩れたその後に – 対処の方向性を示すドーシャとは?
アーユルヴェーダにおけるドーシャは、自分の体質を整える方向性を決める上で大切な役割をもっています。アーユルヴェーダを理解する上で大切なドーシャについて説明します。
身体の不調?自分の本質(プラクリティ)を知れば回復への道筋が見えてくる
西洋医学では原因不明とされがちな”なんとなくの身体の不調”ですが、アーユルヴェーダでは本来の自分のバランスが崩れた状態と考えます。現在の体調を本来の体調へ戻すことを思想とするアーユルヴェーダの”プラクリティ”と”ヴィクリティ”。アーユルヴェーダを理解する上で大切となる考え方について解説します。
アーユルヴェーダの体質(ドーシャ)
アーユルヴェーダ体質診断 – 自分の体質(ドーシャ)を知り体調管理に生かそう
前回までにアーユルヴェーダの大切な考え方として、ドーシャとプラクリティ、ヴィクリティについて説明してきました。今回はあなた自身のプラクリティを知るための質問表を用意しています。これで自分のプラクリティとドーシャを把握してみましょう。
アーユルヴェーダ ヴァータ(ワータ) – 風のように変化が激しく不規則になりがち
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)の一つである「ヴァータ」。ヴァータは「空」と「風」の要素からなり、風のように「動く」性質を持ちます。本記事では、ヴァータでバランスを崩しやすい原因と日常で気をつけるべきことをまとめています。
アーユルヴェーダ ピッタ – チャレンジ精神が旺盛で負けず嫌い
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)のうち「ピッタ」について解説します。ピッタは「火」と「水」の要素からなります。本記事では、ピッタ体質の特徴やバランスを崩しやすい原因などを理解し、日常で心がけることなどをまとめています。
アーユルヴェーダ カパ体質 – 食事が好きで食べることで心の安らぎを得る
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)、「カパ」についてです。カパ体質の特徴やバランスを崩しやすい原因などをまとめています。カパは「地」と「水」の要素からなり、身体構造のほとんどを作り上げます。
アーユルヴェーダの複合体質(ドーシャ)
ヴァータ ピッタ体質の特徴 – 活発で働き者だがストレスに注意
アーユルヴェーダのドーシャ。ヴァータ ピッタと二つの複合的な体質を持つ人もいます。活発で働き者の一方でストレスを溜めがちという性格と特徴を持っているなど、ヴァータ ピッタ体質の特徴をもとに、特に気をつけたい季節のほか、避けたほうがいいことなど、まとめています。
ヴァータ・カパ体質の特徴 – 人に優しいその一方で我慢が過ぎる
ヴァータ カパと二つの複合(混合)体質を持つ人の特徴と性質を解説します。優しい性格を持ち平和主義のヴァータ カパ体質ですが、何事にも我慢が過ぎてストレスを溜め込んでしまいがち。そして寒さに弱いという性質を持ちます。
ヴァータ ピッタ カパ体質の特徴 – 3つのドーシャの良さと弱点を併せ持つ
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)。今回で最後となる体質は、ヴァータ ピッタ カパ です。3つの性質を持ち合わすこの複合体質は、良さもある反面、弱点も。。この体質を持つ方は少ないはずですが、この体質と診断された方は参考にしてみてくださいね。