人間関係や身体の不調、そしてついには病気になったりと何かと悩みが多い私たち。こうしたストレスを無くすことはもはや不可能と思えるのがこの現代です。であるならば身を委ねて自分を労うことを大切にしてみては?目の前のストレスの見え方や感じ方がガラリと変わります。ヨガをやってるなら一度は聞いたことがある「ヴェーダ経典」から、日常で誰もが経験する場面でどう対処したら良いか、知恵を学んでいきます。
みなさんは毎日どの位ストレスを感じていますか?
日々感じてるという方も、全然感じていないという方もいらっしゃると思います。また、感じていないと思っている方でも、無意識のうちに心や体は感じていたり…。
今の現代社会でストレスを受けずに生活していくのは、とても難しいこと。それならば、少しでも軽くするにはどうしたら良いでしょうか。自分なりの気分転換をすることや、グチを聞いてもらう等々、色々ありますが、一番簡単なのは「根本的な意識」を変えることです。
人には「3つの苦しみ」がある?!
ヴェーダ経典(宇宙の取扱説明書と言われています。)によると、私達の生きているこの世界では、大きく分けて3つの苦しみがあると言われています。
- 自分の心と体による苦しみ
- 他人、他の生き物による苦しみ
- 自然災害、天変地異による苦しみ
それぞれ簡単に解説しますと、①自分の心と体による苦しみとは、例えば自分と誰かを比べて落ち込んだり、過ぎたことをいつまでも悔やんだり。人間の思考は止まることを知りません。また、病気になってしまったら、心も体も大変辛いものです。
そして②他人、他の生き物による苦しみとは、例えば誰かに怒られて嫌な気持ちになったり、自分は何もしていないのに誰かから嫌なことをされたり。あるいは、いきなり動物に噛まれたりなんてこともあるかもしれません。
③自然災害や天変地異による苦しみは、ご存知の通り地球上で起こる災害です。
この3種類の苦しみ、誰しも一度は経験したことがあるかと思います。誰だって辛いことや悲しいことなんて、出来れば経験したくありませんよね。幸せに暮らしたいものです。
では、感じてしまったストレスはどうしたら少しでも軽くできるか。先程少しお話ししましたが、意識の向け方でだいぶ楽になります。
苦しみを知れば意識を向ける方向が見える
1. 自分を否定せず、受け入れる
例えば①の場合、初めに心の面からお話しすると、自分の考え方のクセはなかなか変えられません。ですので、まずは自分を受け入れ認めてあげてみて下さい。「自分はこんな考え方をするんだ。」と、否定をせずに、これが自分だとわかってあげること。
マイナスな考え方をしてしまっても、「あー、こういう風に考えるクセがあるのか。」と冷静に客観視してみて下さい。そして、「じゃあ次同じようなことが起きた時には、こうしよう。」と、自分のクセに対する対処法を見つけることができます。
実はこれがとても大事なことなのです。一番の味方である自分が自分を責めてしまうと、それは心も体も悲しみ、あらゆる面で影響が出てきます。どんな考え方をしていたって、これが自分。他人と比べる必要なんてなく、愛おしい存在なのです。
そしてもし病気になってしまったとしたら、例えば今までの生活習慣を見直すべきだと教えてくれているのかもしれないし、病気になったことで病気の人の気持ちが理解できたり、今世でのカルマ(行為の結果)が一つ浄化されたとも考えられます。
2. 他人は自分の鏡、他人の言動から自分を発見しよう
そして②ですが、誰かから怒られた時、「何なのこの人。」と思うか、はたまた「自分のためを思って言ってくれているんだ。ここが悪いと気付かせてくれているんだ。」と思うか。それだけでもだいぶ違います。
そして嫌なことをされたとしたら、「自分は同じことをしないようにしよう。」と反面教師として受け入れてみると、他人に対しても優しい気持ちになれますし、また、もしかしたら自分が気付かないうちにその人に対して嫌なことをしてしまっている場合も多いにあります。
この世は因果応報です。良い事をしたら良い事で自分に返ってくるし、反対に悪い事をすれば悪い事で必ず自分に返ってきます。ですのでヴェーダ経典では、「他人を気にするのではなく、まず自分を見つめなさい。」とよく言われます。他人は自分の鏡です。そこから学べる事も沢山あるはずです。
3. 地球にも人格がある
そして③自然災害、天変地異の場合ですが、こればかりは私達人間にはどうすることも出来ない程、大きな力によって起こっています。一つ言えるのは、地球にも人格があり、人間達があまりにも酷いことをしていると怒ったりすることもある、ということです。これこそ、私達人類は見直すべきことが多々あるのではないでしょうか。
身を委ねれば、日々が穏やかになる
そうは言っても、実際はこんなキレイごとを言っていられない状況も山ほどありますよね。
嫌な気持ちになるのは普通のことです。落ち込む事だって、怒りが収まらない時だってあります。そんな時や、沢山ストレスを感じてしまった時には、カラ元気で無理をするのではなく、一呼吸置いて落ち着いてみましょう。
そして手を胸に当てて「大丈夫、大丈夫。よく頑張ったね。」と自分を労ってあげて下さい。必ず自分はそれに応えてくれます。言霊があるように、想いも伝わります。時には我慢せずに涙を流してスッキリしましょう。
「身を委ねること。」これを頭に置いてみて下さい。
何が起こっても、起こるべくして起こった事だと受け入れること。そこで怒ったり悲しんだりするのではなく、ただ受け入れる。
先程お話したように、この世は因果応報なので、以前自分がした行為の結果が今現れていると考えてみましょう。初めは難しいですが、ちょっとでも受け入れられたなら、もう大丈夫。心穏やかな日々はもうすぐです。
Radhe Radhe