ポーズ(アーサナ)

ヨガ基本ポーズ20選 – 初心者でもOK、おうちで効果抜群なポーズ

ヨガ初心者の方がしっかりと覚えたい基本のヨガポーズ20を選んで解説。瞑想を行う時の座法からヨガクラスのウォームアップで行う太陽礼拝の基本ポーズ、そしてポーズのつなぎやクールダウンなどで使用する頻度高めのヨガポーズまで。おうちでヨガする時にも参考になります。

これからヨガを始めるにあたり、様々なヨガポーズの中から何を学べばいいのかよくわかりませんよね。そんな方々に一番最初に覚えておきたい基本のヨガポーズをまとめてみました。

いずれも一般的なヨガクラスでは必ずと言って良いほど頻度高めでとられるポーズ。おうちでヨガする時にも使える基本のポーズなので、まずはここから始めましょう。

それぞれのポーズ紹介のあとに「ヨガポーズガイド」のリンクを張っています。リンク先の各ヨガポーズの詳細ページでは、ヨガポーズの効果や完成形に至るステップを解説していますので便利です。

瞑想しやすいポーズ

ヨガの始まりは瞑想が中心。そのためヨガのポーズは、いかに瞑想がしやすいかが大切で座位から始まったと言われています。今になっても瞑想はヨガの大切な一部。そのため、瞑想を安定して行える二つのポーズをしっかりとマスターしておきましょう。

1. 達人座(シッダアサナ)

達人座(シッダアサナ)は足を交差し背中を真っ直ぐに伸ばすことで心が目覚め、機敏な状態になります。ヨガの呼吸であるプラーナヤーマの実践と瞑想にも適しているポーズです。呼吸で息を吐く時に背中が丸まりやすいので注意。

  1. 右膝を曲げ、かかとが体の中心線に来るように右足を引きつける。
  2. 足の裏は左の内腿につける。
  3. さらに左足のかかとが右足首の前にくるように左足を寄せる。
  4. 膝が十分左右に開いて床に近いならこの段階でしっかり土台ができる。

しっかりと骨盤を安定させ、顎を引き、背骨と頚椎が一直線になるようにすることを心がけます。


ヨガポーズガイド:達人座(シッダアサナ)


2. 蓮華のポーズ(パドマーサナ)

瞑想を行うときに必ずと言って良いほど取るのが、蓮華のポーズ(パドマーサナ)。達人座(シッダアサナ)と似ていますが、両足首を太ももの上側に乗せるので膝と足首を柔軟性が高まります。また、同じように脊椎をしっかりと伸ばす姿勢を維持します。

  1. 両足をまっすぐ伸ばして座る。両膝を曲げ、両手で右足を左腿の付け根に乗せる。
  2. 左膝を曲げ、両手で左足を持ち、できるだけ右足の付け根の近くにおく。
  3. 背骨の下から首まで肋骨部を四方に広げながら伸ばす。
  4. 今度は逆に、左足を右腿の上において行う。両方行うことにより、足を均等に発達させる。

ヨガポーズガイド:蓮華のポーズ(パドマーサナ)


初心者はまず8つのポーズからプラクティス

ヨガスタジオのクラスでウォームアップとしてよく行うシークエンスといえば、太陽礼拝
太陽礼拝は8つのポーズからなり、一回のシークエンスで12個のポーズを決められた順序でとっていきます。

ウォームアップといえど全身の筋肉と骨格を満遍なく使うポーズで構成されているので頭と身体、心がスッキリする定番のシークエンスです。

3. 山のポーズ(ターダーサナ)

山のポーズは立位のポーズの起点ともなる基本中の基本。見た目はただ単に立っているだけに見えますが、細かなアライメントの決まりと注意点が多くあり、意外と難しいポーズなのです。

足を揃え、重心が偏ることのないよう左右のバランスに注意して立ちます。尾骨を下げ、お腹を引き入れて骨盤を真正面に向ける。背筋を上に伸ばし、首をまっすぐに。

  1. 足を揃えて立つ。母指球、小指球、踵の両端の、計4点と足の指を全て床にぴったりとつけ、体重が足裏全体に均等に乗るようにする。
  2. 内腿の筋肉を伸ばしあげるようにすると、膝をリラックスしたままで引き上げることができる。
  3. 尾骨を下げ、お腹を引き入れて骨盤を真正面に向ける。背筋を上に伸ばし、首をまっすぐにする。
  4. 肩を後ろに回してストンと落とし、耳と肩の距離を開いて肩の力を抜く。
  5. 頭頂から引っ張られているように、顎を引いて首の後ろをのばす。

慣れるまではヨガインストラクターの先生にアドバイスいただくか、友人同士で確認し合うことをお勧めします。


ヨガポーズガイド:山のポーズ(ターダーサナ)


4. 手を上にあげるポーズ(ウールドヴァハスターサナ)

手を上にあげるポーズ(ウールドゥヴァハスターサナ)は、ターダーサナを基本として胸を広げ、両腕を頭上にあげたポーズです。

  1. ターダーサナの姿勢で立つ。
  2. 息を吸いながら両手を頭上に上げる。手のひらを合わせても良い。
  3. 耳と肩を離す。腹部に力を入れる。尾骨を下げる。両足に均等に体重をかける。
  4. 息を吸って背筋を伸ばし、吐きながら両手を元の位置に戻す。

ヨガポーズガイド:手を上にあげるポーズ(ウールドヴァハスターサナ)

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5. 深い前屈のポーズ(ウッターナーサナ)

山のポーズから正面に前屈するポーズ。足のハムストリングから背骨全体をよく伸ばせます。また、インバージョン(内臓が逆さ)に分類され、肝臓、脾臓、腎臓の調子を整えると言われています。

ヨガ初心者の方でそれほど柔軟性がない人だと背骨を丸めてしまいがちですが、しっかりと骨盤・股関節を曲げて前屈できるよう注意します。

  1. タダーサナのポーズで立つ。
  2. 息を吐きながら前屈し、手の平を床につける。
  3. 頭を持ち上げ、背骨を伸ばす。
  4. 息を吐きながら状態を足に近づけ、頭を膝につける。
  5. 深く息を吸いながら手を床から離し、タダーサナに戻る。

ヨガポーズガイド:深い前屈のポーズ(ウッターナーサナ)

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6. 半分の立位前屈(アルダ ウッタナーサナ)

「アルダ」は「半分の」を意味するサンスクリット語が示すように、深い前屈のポーズ(ウッターナーサナ)の半分程度、前屈するポーズ。

深い前屈のポーズの効果と基本的には同じものだが、前屈を半分にすることで特に背中を意識できる。骨盤・股関節を意識し、しっかりと背骨を伸ばすようにして前屈しよう。

  1. タダーサナのポーズで立つ。
  2. 息を吐きながら前屈し、手の平を床につける。
  3. 頭を持ち上げ、背骨を伸ばす。尻をわずかに頭の方へと移動させ、足が床と垂直になるようにする。
  4. 息を吐きながら状態を足に近づけ、頭を膝につける。膝を曲げない。
  5. 深く息を吸いながら手を床から離し、タダーサナに戻る。

ヨガポーズガイド:半分の立位前屈(アルダ ウッタナーサナ)

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7. 板のポーズ(クンバカーサナ)

板のポーズ(クンバカーサナ)は、まさに「板」のように姿勢を整えるポーズ。踵からヒップ、脊柱、頭頂まで一直線の姿勢を保ちます。

体幹トレーニングでもプランクポーズ(ストレートプランク)と呼ばれていますが、特に腹筋・体幹を鍛えられるポーズです。

  1. 床にひざまずき、両手を肩幅に開く。
  2. 重心を前に移動して手に体重をかける。腕を長く伸ばすつもりで、手のひらを床に強く押しつける。
  3. 肩甲骨に挟まれた脊椎を天井に向けて押し上げ、肩甲骨の間の皮膚が伸び、背中の上部が広くなるようにする。
  4. お腹を引っ込めて腹筋を使う。
  5. つま先を立てて膝を上げる。腰を背中と一直線にし、後頭部から仙骨を通ってかかとに至るまで、すべてが一つの平面に収まるようにする。
  6. 背中の上部に丸みをもたせ、背中を広げるとともに肩甲骨を左右に開く。臀部を互いに寄せ、下腹部を引っ込める。

ヨガポーズガイド:板のポーズ(クンバカーサナ)


8. 四肢で支える杖のポーズ(チャトゥランガダンダーサナ)

チャトゥルは「4」、アンガは「手足」・「手足の部分」、ダンダは「杖」を意味します。つまり手のひらと足の4カ所で身体を支え、全身を杖のように伸ばし、床と平行に保つポーズというわけです。

意味するところからも分かる通り、全身に力を込め、特に腕はものすごく腕力を使います。朝にやれば間違いなく眠気が覚めるパワフルポーズです。

  1. うつ伏せになる。
  2. 腕を曲げて手を胸の横に置き、手のひらを床につける。両足は骨盤幅に話す。
  3. つま先を立てて息を吐きながら全身を持ちあげる。両手両足の力は均等にし、腹筋を使って身体を支える。
  4. 全身を1本の杖のように伸ばし、頭から足先までつかと平行にする。

ヨガポーズガイド:四肢で支える杖のポーズ(チャトゥランガダンダーサナ)

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9. 上向きの顔の犬のポーズ(ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ)

上向きの顔の犬のポーズ(ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ)は、背骨を強化するので特に背中の柔軟性が欠ける人におすすめしたいアーサナ。

背中の力を強くすることで、背中の痛みが取り除かれるほか、胸が広がるので呼吸機能を高め、気持ちを前向きにします。

  1. うつ伏せになる。両足を腰幅に開き、足の甲をつけて足全体をまっすぐ伸ばす。両手を横の床におく。手の指先は前方に向けておく。
  2. 息を吸いながら頭と上体を持ち上げ、腕をまっすぐ伸ばして頭と上体をできるだけ後ろにそらす。膝、腿は床から離す。
  3. 背骨、腿、ふくらはぎを十分に伸ばし、また、臀部をかたく締める。胸を前方に押し出し、首を十分に伸ばしてから、頭をできるだけ後ろへそらす。
  4. 腕を曲げて身体を楽にし、床の上で休む。

ヨガポーズガイド:上向きの顔の犬のポーズ(ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ)

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10. 下向きの顔の犬のポーズ/ダウンドッグ(アドームカシュヴァーナーサナ)

下向きの顔の犬のポーズ(アドームカシュヴァーナーサナ)は、下半身は骨盤から下のハムストリングスからふくらはぎ、アキレス腱、かかとまで全体を深くストレッチし、上半身は肩甲骨周辺のコリを和らげるのに効果があると言われています。

疲労した時に、長く行うと疲れが取れ、心身ともにリラックスできるポーズです。

  1. 顔を伏せてうつ伏せになる。両手を指先が前方を指すようにして胸の横におく。
  2. 息を吐きながら床から上体を上げていく。
  3. 手を伸ばし、頭を足の方向に引きつけ、頭頂部を床につける。
  4. 肘と背中は伸ばしきったまま。膝の裏をのばしたままに保ち、かかと、足の裏は床から離さない。
  5. 息を吐きながら頭を床から持ち上げ、上体を前方に伸ばすようにしてゆっくりと床に身体を下ろし、休む。

ヨガポーズガイド:下向きの顔の犬のポーズ/ダウンドッグ(アドームカシュヴァーナーサナ)

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以上、太陽礼拝に出てくる8つのポーズをご紹介しました。全身の筋肉の柔軟性と姿勢を改善するポーズがワンセットになった万能シークエンス。これだけを毎日やってもいいくらい。

ヨガ上級者の中には太陽礼拝を毎朝決まった時間に取ることをルーティーンにしている人もいます。毎朝とることで、自分の心や体調の微妙な変化を感じ取っているのです。


もっと詳しく:太陽礼拝の効果とシークエンスに込められた意味


簡単に使えて効果抜群なヨガポーズ

以下で紹介するポーズは、朝起きがけに、硬くなった関節や筋肉をほぐすことができるポーズです。ちょっとした肩こりや腰痛を感じたとき、少し身体に怠さや重みを感じた時に行えばスッキリとしますので是非覚えておきましょう。

また、スタジオなどでポーズの合間でもよく使われるので、使用頻度は高いポーズです。

11. こどものポーズ/チャイルドポーズ(バーラーサナ)

硬くなった股関節や背中全体をほぐすにはコレ。股関節を屈曲させて、尾骨を骨盤の後ろから引き離します。上体を骨盤から伸展させて、背中全体にわたり伸びをするポーズです。

寝起きの硬くなった背中の筋肉をほぐすのに効果抜群。朝ベッドで数分間やってみるのも良し。呼吸を意識して吐くたびに痛みが和らいでいく過程はとても気持ちがよく、目覚めもよくなります。

  1. 足の指を重ねない正座をする。これを金剛座と呼ぶ。
  2. 背筋を上に伸ばす。息を吐きながら上体を骨盤から前に倒し、心臓を膝寄りの腿の上に乗せ、額を床に付ける。
  3. 腕を脇から後方に伸ばし、指は軽く曲げたまま、手の甲を床に付ける。背中上部を左右に大きく開き、緊張が全て肩から腕へ、そして身体の外へと逃げていくようにする。肘は完全に力を抜く。

ヨガポーズガイド:こどものポーズ/チャイルドポーズ(バーラーサナ)


12. 腕を伸ばした子どものポーズ(ウッティタ バーラアーサナ)

こどものポーズから両腕を伸ばすバリエーションで肩甲骨を含めて背中全体を深く伸展させます。休息をとるうえでも効果的なポーズです。

  1. 左右の膝を開いて膝立ちし、両足の親指をつける。
  2. 息を吐きながら腰を下ろす。
  3. 息を吸って背筋を伸ばし、吐きながら両腕を遠くへ伸ばし、前屈する。肩は床に落として、耳との距離を開く。
  4. 息を吸いながら上体を起こす。

ヨガポーズガイド:腕を伸ばした子どものポーズ(ウッティタ バーラアーサナ)


13. うさぎのポーズ(シャシャンカ アーサナ)

うさぎのポーズ(シャシャンカ アーサナ)は、頭頂の百会(つぼ)を床につけることで刺激します。手でしっかりとかかとを掴んだまま、高く腰を上げたまま静止し、何度か呼吸します。

また、肩甲骨の間を広くあけことで背中の筋膜の張りを感じますが、呼吸とともに背中の筋肉全体が心地よく和らいでいきます。疲労回復、肩こりの改善が期待できると言われています。頚椎の保護をしっかりと行い、無理をしないように注意!

  1. 子どものポーズ(チャイルドポーズ)から始める。
  2. 両手でかかとを掴み、頭を託し込んで、額を膝に近づける。
  3. 息を吸いながら体を前に丸めて頭頂を床につける。胸を腿から離し、臀部を高く宙に上げる。息を吐きながら臀部と胸を下ろし、最初の姿勢に戻る。
  4. 最後に高く腰を上げたまま静止し、何度か呼吸する。手でしっかりとかかとを掴んだまま、背中の中央部と腰を押し上げ、世雄の肩甲骨の間を広くあける。背中の皮膚が張ると同時に、背中の筋肉が心地よく伸びるのを感じる。

ヨガポーズガイド:うさぎのポーズ(シャシャンカ アーサナ)


14. 猫のポーズ / キャット&カウ(マルジャリャーサナ)

定番のキャット&カウ。体幹などのインナーマッスルを意識しながら、首、脊柱を中心に背中全体に対しストレッチ。背中を動作させながら行うので姿勢を意識しやすく、改善も期待できる有効なポーズです。

  1. 肩の真下に手首、腰の真下に膝がくるように四つ這いになる。足の甲は寝かせる。
  2. 息を吐きながら尾骨を下に向けて背中を丸め、目線をおへそに向ける。
  3. 息を吸いながら背中をしならせ、胸を開いて顔を正面へ。
  4. 何度か繰り返し、四つん這いに戻る。

ヨガポーズガイド:猫のポーズ / キャット&カウ(マルジャリャーサナ)


15. 杖のポーズ(ダンダーサナ)

杖のポーズ(ダンダーサナ)は、両手を尻の横に置き、指先を前方に向け、手のひらを床につけます。そして手を伸ばし、肋骨を四方に広げることによって、骨盤を意識し背中を伸ばすポーズです。

  1. 両足を前に伸ばして座る。
  2. 両手を尻の横に置き、指先を前方に向け、手のひらを床につける。
  3. 手をまっすぐ伸ばし、肋骨を四方に広げることによって、背中を伸ばす。

ヨガポーズガイド:杖のポーズ(ダンダーサナ)


身体と心、丸ごと整えるのがヨガポーズ

ヨガポーズ(アーサナ)は、股関節や肩周辺の関節と筋肉を中心に体全体のストレッチと、体幹を中心とした体全体の筋力を強化します。この効果があるからこそ姿勢が改善されるのです。


もっと詳しく:姿勢改善に効くヨガポーズ – 姿勢を正してマインドをポジティブに


また、深い呼吸を一緒に行うのもヨガの特徴。深い呼吸は副交感神経を高め、自律神経の乱れも整う効果があるので、まさに身体、心を丸ごと高められるのが他のエクササイズにはない魅力です。


もっと詳しく:自律神経の乱れをリセット – 8つのヨガ呼吸法とポーズでセルフケア


最初は誰でも身体の硬さを感じますが、習慣化することで身体の変化も敏感に感じるようになります。無理をせずとも徐々に行えば、昨日よりも身体の柔軟性を感じるようになりますから、焦らず実践してみてください。

ヨガ初心者のためのヨガの始め方

Getting Started with Yoga

Yu Staff

最初はサーフィンのために始めたヨガですが、ヨガから、ワークアウトや食事、呼吸法、瞑想など、もっぱら人間の脳、身体と心の繋がりへの興味が尽きない。最近はビジネス書よりもこれらをテーマにしたノンフィクションばかり読んでいます。