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人生観を変えたインドの旅 – 日本との比較をやめた時に始まった本当の旅

「訪れると人生観が変わる」と言われるインド。紅茶を突き詰めた結果、インドに行き着いた鈴木崇弘さんと、ヨガを探求しようとインスピレーションの赴くままにインドに渡った濱川史子先生。同い年ながら全く違った人生を歩んできた初対面の二人が、インドに導かれた経緯とインドでの体験を語り合います。そこには自分を変えるのではなく、本来の自分に立ち返る旅をした二人の人生観が詰まっていました。

ゲスト
鈴木崇弘さん
C.H.A.T(茶人)代表
2014年大学院を卒業後、株式会社リクルートに新卒入社。人事部で2年間新卒採用、中途採用を経験。その後も顧客の採用戦略、人材育成、組織開発分野でHR業務を支援。その後2021年より独立しフリーランスに。
2022年、好きなアッサム茶をはじめとするインド茶の探究のためインドに渡航。現地で2ヶ月間小売店、農機メーカー、茶農家、と商流に関わる人々に人づてに会いに行き関係を築く。
インドで茶が触媒になって人が集まり、楽しい時間が広がる様子に喜びを感じ、現在は呼ばれればどこにでもお茶を淹れに行く、「茶人(ちゃっと)会」を開催し日本全国を飛び回っている。

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ゲスト
濱川史子さん
Yoga & Wellness Yu Studio ヨガインストラクター
20代前半、運動不足解消の為にはじめたヨガで身体の気持ち良さだけではなく心も浄化される感覚に気がつき、心と身体の繋がりに感動を覚えヨガインストラクターの道に進む。2014年から「心と身体の心地良さ」をモットーにフリーのヨガインストラクターとして都内のスタジオを中心にレッスンを提供。
2018年にはヨガの発祥地であるインドのリシケシへヨガ修行に行き、そこで学んだ本場のヨガの智慧をレッスンで伝えている。じっくりと対話するように心と体を繋げていく丁寧なレッスンで長年のリピーターも多い。

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聞き手
尾花理恵子さん
Yu Studio Co-Founder, Operational Director
全米ヨガアライアンスRYT-200 ヨガインストラクター・アーユルヴェーダセラピスト ヨガ&ウェルネススタジオYu Co-Founder・Operational Director 自分をいたわるヨガとアーユルヴェーダ、スポーツコンディショングヨガをテーマに活動中。 2021年栃木県佐野市にUターン移住。地元の自然を満喫しながら東京圏へ通勤。心穏やかに生きることを目標にしている。

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インドにたどり着くまでの二人の人生

全く異なる人生を歩んできた同年代の濱川さん(左)と鈴木さん(右)

尾花:みなさんこんにちは。Yu Connectのヨガスタジオ部門であるYu studioでヨガインストラクターとOperational Directorとして活動している尾花理恵子です。

ヨガやアーユルヴェーダは大好きだけどインドは未踏の地です。今回は、紅茶に魅了されて2ヶ月間インドに滞在した鈴木崇弘さんと、Yu studioのヨガインストラクター 濱川史子さんにインド旅行を振り返っていただきながら、本当に人生観が変わったのかインタビューしていきたいと思います!

まずは鈴木さんと濱川さん。それぞれ自己紹介を兼ねて、これまでの過去や現在のお仕事、そしてインドに渡った経緯を教えていただけますか。

予測できる未来ではなく、未知の未来を選択

人一倍、好奇心旺盛で予測できる未来がつまらなく感じてしまうと語る鈴木さん

鈴木:こんにちは。濱川さん、尾花さんとは同学年ですね。よろしくお願いします!

私は幼少期からマレーシアで過ごし、学生時代は機械工学を専攻し、日本とフランスで学び、アイルランドでもインターンを経験しました。しかし、卒業後はリクルートに入社し、採用や人材、組織開発に関わる仕事をしてきました。

尾花: 幼少期から海外での生活は、なかなか珍しい経験ですね。それに学生時代とは異なる業界への就職を選んだ理由に何か特別な動機はあったのでしょうか。

鈴木:同級生のほとんどがエンジニアになっていきましたが、私はエンジニアとしての将来の自分の姿をイメージできてしまったんです。だから予測できる未来を歩むのではなく、未知の未来を選ぶ方がが楽しいのではと感じ、リクルートに入社しました。

リクルートでは、様々な職種や業界、地域のお客様を担当しましたが、一貫して採用や組織づくりに携わってきました。2021年にリクルートを離れ、現在はフリーランスとして組織づくりや個人コーチングなどを行っています。

尾花:未来が見えない不安を感じる方が多い中で、逆に未知の未来にワクワクされるのは素敵ですね!

鈴木:自分の未来が予測できてしまった途端につまらなくなってしまうんです。幼い頃から問題児と呼ばれるほど好奇心旺盛だったからかもしれません。

アッサムの大地が私を呼んでいるとまで感じた紅茶との出会い

インタビュー当日にも紅茶を振る舞ってくれる鈴木さん。

尾花:業界を変えるような影響力を持つ会社に所属することは、やりがいがある反面、プレッシャーも大きそうですね。そんな中で、紅茶に魅了されるきっかけは何だったのですか。

鈴木:紅茶に目覚めたのは、東京ステーションホテルのラウンジでロイヤルミルクティーを飲んだ時でした。

その美味しさに驚き、「これは何のお茶ですか?」とスタッフに尋ねたところ、「アッサム」という種類だと知りました。

それがきっかけで、アッサムの茶葉を手に入れ、自宅でも紅茶を楽しむようになりました。ある日、20種類近いアッサムの茶葉の香りを嗅いで過ごす日がありました。その時に「アッサムの大地が私を呼んでいる」と感じ、期限を決めずにインドへの旅を決意しました。

濱川:アッサムの香りで一日が終わるなんて、まさにアロマテラピーですね。その時のインドへの呼びかけを感じる気持ちは、私も共感できます。私もヨガを通じてインドに惹かれ、ヨガの原点であるインドの人々の価値観や感性を知りたくなり、即座にチケットを手配した自分がいました。

猶予期間と位置付け上京もやりたいことが見つからない

神職の勉強をと上京したが、本当にやりたいことを探していた濱川さん。

尾花:史子さんもすごい行動力ですね。(濱川)史子さんはどんなきっかけでヨガを始め、インドに興味が湧いたのでしょうか。

濱川:長くなりますが…(笑)。

私は元々実家が神社で、神職の勉強をするために高校卒業後に上京しました。ただ、すごく神職に就きたいかと言われると、そこまでは思えなかったのです。一方、都内の大学に推薦入学ができるということもあり進路を決めました。

大学4年間を猶予期間と位置付けて、自分のやりたいことを探そうと考えてました。しかし、卒業した後もこれといってやりたいことも見つからず、リーマンショックの最中で就職活動はことごとく落ちました。

仕方がないので、何となく就職説明会に行って内定をいただいたアパレルの会社に就職しました。そこで2年ほど働きましたが、自分には向いていないなと思って、仕事を楽しいとは思えなかったですね。

体を壊すほどストレスを感じていたので、次に働く時は自分の好きな仕事で、心から楽しいと思える仕事に出会いたいな、と考えて離職しました。

尾花:こんなキラキラ輝く史子さんにそんな歴史があったとは・・・!

自然とヨガと出会い、気づいたらヨガを探求していた自分

不思議とご縁が次々に繋がりヨガを教える日々

濱川:そこから1年間アルバイトをして貯金をしました。特に意味はなかったのですが、アメリカに行くことを目標にしました。

ヨガに出会ったのはちょうどこの頃でした。これまでは3日坊主で物事があまり長続きしない方だったのですが、ヨガは長続きした習い事でした。

無事にアメリカ旅行を達成し、その後どうしようかなと思った時に、もっとヨガについて学びたいなという気持ちが沸いてきました。

その時は、ヨガの先生になることよりも純粋にヨガについて勉強しようと思ってフリーターを続けながらヨガインストラクターの養成スクールに通い始めました。

自分自身では、ヨガのインストラクターになりたい!と強く思っていたわけではありませんが、卒業後は不思議とご縁が次々に繋がりヨガを教える機会に恵まれました。

もちろん実家の神社に奉職したり、産休も挟んだりしましたが、今ではもうヨガインストラクターも9年になります。

東急目黒線 武蔵小山駅徒歩2分と駅近

👉 レベルに応じた丁寧かつ親切な指導で初心者の方も安心
👉 アライメントを重視したポーズ指導
👉 アットホームでコミュニティを大切にする雰囲気
👉 施設・設備の質と清潔さ

ヨガの効果をしっかりと感じたい、上達したいといった方、是非ともYu Studioに遊びに来てください。

Yu Studioの特徴を詳しく

いくら学んでも果てがないから探求したヨガ

ヨガを探求した先に、インドのリシケシにて

尾花:純粋にヨガを学びたい気持ち、私もきっかけは一緒でした。学べば学ぶほど奥深いですよね。インドに行かれたのはいつごろですか?

濱川:インドに行ったのはコロナ前の2018年です。

おっしゃる通りヨガのことを学んでも学んでもきっと今世ではゴールに辿り着けないと思っています。だけど、私にとってはヨガはもう自分の日常の一部となっています。そんな大切なヨガのルーツを知りたくなったのがインドに行こうと決めた理由です。

ヨガの文化を育んできたインドではどんな人たちがどんな感性を持って生きているのか、宗教観や精神性を知ることで、今後ヨガの経典を読んだ時により理解が深まり腑に落ちるのだろうなと思いました。

そう思って1ヶ月後にはもうインドに行っていました!

日本では絶対に得られない体験

紅茶に導かれ、たどり着いたのはインドの北東地域

神秘的なアッサムの夜景

鈴木:お話ししたとおり、私はアッサムの大地に呼ばれるように昨年初めてインドに行きました。

ただ、すぐにアッサムに到着したわけではなく、空港のあるデリーから陸路でコルカタ、ダージリン、そしてアッサムへ移動しました。アッサムに到着したのはデリーに着いてから1ヶ月後くらいですね。

その間、日本やインドで紹介してもらった様々な紅茶のエキスパートたちを訪ね歩いていました。まずは日本で池袋で紅茶の販売をしているインドの方を紹介してもらいました。そこから様々な形でお茶に携わる人たちに会いにいきました。

時には現地のタクシー運転手から紹介してもらうことも。紅茶を作る人、加工する人、販売する人、政府の人など様々な人たちと交流することができました。

尾花:すごい!まさに紅茶を通じて繋がっていくご縁ですね。よく紅茶の種類で聞く「アッサム」と「ダージリン」はどんな場所なんですか。

鈴木:アッサムとダージリンは茶葉の産地でインド北東部にありますが、気候が全く違う場所です。アッサムは標高50mほどの平野で夏は40度を超える気候です。どちらかというと東南アジアに近いと感じました。野生の象や虎も生息している緑が溢れる場所です。一方ダージリンは標高2000mの高地で結構寒いです。

濱川:私の滞在していたリシケシやバラナシは緑がありませんでした。こんなに自然が豊かな場所がインドにもあるんですね。

鈴木:ここでは農園や工場を見学しました。

中でも野生の象と共生しているお茶農家さんがいました。ここでは象の暮らしを優先していて、例え作っている茶葉が象に踏み荒らされようとも柵を設けることなく、「まぁしょうがないよね。象にとっては茶葉があることは関係のないことだから」と笑いながら自然に身を任せた栽培をしていました。

尾花:素敵な考え方だなと思いますが、肝心のお茶は大丈夫なのでしょうか。

鈴木:全然大丈夫ではないです(笑)。人間の暮らしよりも大事だけど、象の暮らしも尊重するような農家さんでした。もちろん野生の象なのでむやみに近づくことは危険ですので、お互いに距離を取って暮らしています。

様々なオーガニック製品が販売されているのを目にしていますが、これこそ真のオーガニックなのではと思っています。もちろんこちらで作られたお茶もとっても美味しかったです。

インドといえばチャイ、紅茶との違い

日本でコンビニコーヒーを手にするように、チャイはもはや日常的な飲み物

濱川:インドでは至る所でチャイが販売されていますよね。私がインドに行った際に驚いたのは、お店だけでなく道端でもチャイが提供されていることです。

そして、とても甘い!滞在中、砂糖の入っていないお茶は出てこなかったことを覚えています。

鈴木:日本では「お茶」といえば主に「緑茶」を想像しますが、インドではお茶といえば基本的にチャイですね。ホテルのラウンジやレストラン、そして道端の屋台でも気軽にチャイを楽しむことができます。

まるで日本でコンビニコーヒーを手にするように、チャイはもはや日常的な飲み物となっています。それはもう、水分補給の一環ですよね。

濱川:現地では「チャイボーイ」と呼ばれるチャイの売り子がオフィスに訪れるそうですね。オフィスではチャイタイムという時間もあるようです。屋台で提供されるチャイは非常に甘い印象がありましたが、レストランなどでいただくチャイはあまり甘くないように感じました。

鈴木:おそらくその違いは、使われる茶葉の質にあるのかもしれません。屋台のチャイには安価な茶葉が使われていて、そのためにスパイスや砂糖を多く使って苦みや渋みを消して飲んでいます。

インド国内では所得格差が大きく、チャイは所得が高くない人々がお茶を楽しむためにたどり着いた飲み方という歴史的な背景もあるようです。

濱川:なるほど、だから屋台のチャイはとても甘いんですね。ある屋台でチャイを購入した時は店員さんが「観光客だから」と気を遣って使い捨ての紙コップにチャイを入れてくれました。ただ、現地の人たちはきちんと洗っているのか分からないようなコップを使用していましたね。

そういえばストレートティーを見かけませんでした。同行者が腹痛に見舞われた際に注文したブラックティーはシナモンパウダーがたっぷり入ったものでした。

人々のコミュニケーションをチャイがつなぐ

貧富の差はあれど、人々はチャイを通じてコミュニケーションを楽しんでいる

鈴木:その通りです。実際にインドで消費される紅茶のほとんどは、アッサム産のCTC製法と呼ばれる粉末状に加工されたミルクティー用の茶葉です。

CTC製法は「Crush(押し潰す) Tear(引き裂く) Curl(丸める)」の頭文字を取ったもので、ミルクティーに適しています。ミルクに負けずしっかりとしたお茶の味も楽しめる方法です。

一方、茶葉の形がそのまま残されるオーソドックス製法で作られた茶葉は主に輸出用です。ダージリンの生産量が少なく高価なお茶の多くはイギリスやドバイの方へ輸出されています。

尾花:ストレートティーもこんなに美味しいのに、インド国内ではあまり飲まれていないなんて勿体無い。ヨーロッパとはまた違う紅茶の楽しみ方をしているんですね。

濱川:日本のお茶屋さんや百貨店などで見かける「イングリッシュブレックファースト」はインド産なんですね。てっきりイギリスで栽培されていると思っていました(笑)。

鈴木:その通りです。イギリスの気候は紅茶の栽培に適していません。だからインドで栽培されたものがイギリスの紅茶文化を支えています。歴史的な背景からインドとイギリスの繋がりは強く、現在でもイギリス人が経営するインドの茶農園があります。

とても甘くてびっくりしますが、インドの至る所でチャイが手軽に楽しめる環境は素晴らしいと感じました。

街中だけでなく寝台特急の中でも朝早くから頻繁にチャイの販売が行われている光景は印象的でした。
貧富の差があるにも関わらず、人々がチャイを通じてコミュニケーションを楽しんでいる姿は素晴らしい文化だと思います。

「良いお茶」とは人それぞれ。

お茶のテイスターを養成する学校に入学。お茶の基本的な知識を学び、1日15-20種類くらいのお茶をひたすらテイスティング

鈴木インドではお茶の製造に関わる人や場所を訪れただけでなく、お茶の学校にも2週間通いました。といってもこれは日本で計画していたわけではなく、現地で問い合わせ見たらたまたま空きがあり入学することができました。

プロのお茶のテイスターを養成する学校です。そこではお茶の基本的な知識を学び、実際にテイスティングができるようにみっちり練習します。1日15-20種類くらいのお茶をひたすらテイスティングしました。

テイスティングではとにかく言語化を求められました。それを他の生徒や先生も言語化して擦り合わせます。味覚、それに紐付く語彙表現を他者を通じて学ぶというスタイルがとても面白かったです。ただ一日中テイスティングした後はとにかく疲れてすぐに寝落ちしてしまいました。

この学校ではテイスティングのプロであるテイスターを養成する学校ですが、ティスターは1杯5秒でテイストし、5分で60杯を区別し、購入するかどうかを決めねばならない仕事です。先生からはティスターとは「味覚のアスリート」と表現していました。

また学校の授業の初日に印象的なお話がありました。先生から「『良いお茶』は君たちが好きだと思うもの。誰かと飲むと楽しいもの。これから教えるのは『市場で良い≒高値』がつくものということを理解してほしい。これらは別物でちゃんと棲み分けをしておくことがまず大事だよ」と。

「良いお茶」というのは人それぞれ違うし、違ったところで全く問題がないし、お茶を楽しむ一人一人を尊重しているのを感じられました。

他人軸や大衆派にとって「良いもの」が本当に良いものではない

様々な種類の紅茶。本質的な評価は人それぞれ異なる

濱川:さすがインド!ヨガの経典に書かれている根本的な軸と一緒です。良い悪いの基準は時代や場所や人の価値観によって変わるものであるけど、その基準自体も絶対的なものはありません。

他人軸や大衆派にとって「良いもの」が本当に良いものだとは言い切れないですよね。

自分が好きなお茶が良いお茶と思える事は、他人が良いお茶だと言うものに対しても同じような気持ちで受け入れることができるように感じました。

ヨガでは自分の価値観が根強くなるほど苦しむと言われています。人の価値観を受け入れ、「許容すること(クシャマーと言います)は愛情である」というヨガの経典『ヴェーダ』で大切にされている価値観で、この言葉からの教えが垣間見れました。

尾花:一見ジャンルの違う紅茶とヨガでも深いところで繋がっているのですね。どうしても市場価格やエキスパートの評価など他人軸で物事を見てしまいがちな私にはとても刺さる言葉です。

幸せの価値観を今一度、見直せた旅

ハプニングは日常茶飯事

街中に牛たち。これもインドでは日常風景。

尾花:これまで紅茶が紡いだインドでの経験を語っていただきました。日本とのギャップに戸惑ったりはしなかったのでしょうか。

鈴木:インドでは日本の感覚からは到底想像できないようなことが常に起こっています。最初はびっくりするかもしれませんが、だんだん慣れてきます。

濱川:私もオートリクシャ(三輪自動車を利用したタクシーのこと)で移動していた時に急に隣に女性が飛び乗ってきて、行き先が彼女の行きたい方向と違うとわかると飛び降りていくことがあり唖然としました。

それだけでなくて、空港までの帰路のタクシーでも運転手の隣に若い奥様が乗っていて、「空港を見せてやりたいんだ!」とニコニコしながら仰って、びっくりしたけど同じくらいほっこりしました。

日本のサービスレベルとは全く違うおおらかさがありますね。

鈴木:そうそう。私も相席されることがありました。寝台特急に乗った時には、知らない男性にチケットを交換してくれ、と頼まれて交換したらなぜか彼の家族に囲まれて寝ることになったり。

何で交換したかったのかが全く理解できませんでしたが、インドに滞在して数日経つとそういったハプニングをイライラするどころか楽しく感じますよね。

濱川:到着して2日目までは環境面や現地の方に話しかけられるのが嫌だなと感じましたが3日目以降、何の抵抗もなくなってしまいました。クラクションの鳴り響く音、牛糞が落ちている道路、そして勝手に話しかけて押し売りする人たちも今ではとっても懐かしくいい思い出です。

鈴木:日本よりもインドの方がパーソナルスペースが狭いですよね。最初はびっくりしましたが誰にでもアグレッシブに話しかけたり写真を撮ったりする距離感はだんだん居心地がよくなりますね。

そういう意味では日本の平等や物質的な豊かさもとてもありがたいと感じられますが、幸せの価値観を今一度見直せる旅でした。

開き直ってからが本当のインド旅

日本の常識で比べるのではなく、目の前をただ受け入れることからが本当のインド旅

尾花:日本では見失いかけていたユニークさやおおらかさがありますね!最後にこれからインドに行きたいなと思っている方へメッセージをお願いします!

鈴木:心配事があれば、基本的に調べて出てくる注意事項を守っておけば大丈夫かと思います!

大切なことは、自分の目の前に広がるインドを好奇心を持って、「そのまま」見ようとすることでしょうか。これはすなわち「日本との比較で見ない」ということです。

その上で自分自身が好きなら好き、嫌いなら嫌い、で良いと思います。例え好き嫌いどちらに転んでも、比較なしに五感でインドを味わうことができれば、その体験が心豊かになるはずです。

もし何かあったときは(なくても)一旦「面白いなあ」と口に出して呟いてみることをおすすめします!面白い、という向こうにはもっと知らないインドが広がっているのだと実感しました。

濱川:私も同じことが浮かんでいました!

日本の、そして自分の常識で物事を捉えない心の準備をしておくと良いかもしれません。思い通りに事が進んだら最高、ラッキーぐらいに思うと本当に楽なんです(笑)。

何かあったらユーモアで乗り切りましょう。私は開き直ってからが本当のインド旅でした!
また、女性の場合は空港からホテルまでの送迎などデリー周辺は危ないので事前に手配しておくとスムーズかと思います。

インド初めてや旅慣れていない方は特に着いた日の空港からの移動は手配しておくと安心だと思います!


次回は旅の中で変化していったマインドについて深く語り合います。
自分らしく生きていくことに難しさを感じていた時に訪れたインド。日本とは全く違う価値観の中で過ごした中で得られた答えはあったのでしょうか。

東急目黒線 武蔵小山駅徒歩2分と駅近

👉 レベルに応じた丁寧かつ親切な指導で初心者の方も安心
👉 アライメントを重視したポーズ指導
👉 アットホームでコミュニティを大切にする雰囲気
👉 施設・設備の質と清潔さ

ヨガの効果をしっかりと感じたい、上達したいといった方、是非ともYu Studioに遊びに来てください。

Yu Studioの特徴を詳しく
尾花理恵子

ヨガインストラクター・アーユルヴェーダセラピスト ヨガ&ウェルネススタジオYu Co-Founder・Operational Director 自分をいたわるヨガとアーユルヴェーダ、スポーツコンディショングヨガをテーマに活動中。マイナビウーマン #1日5分のすっきりヨガ 監修。 2021年栃木県佐野市にUターン移住。地元の自然を満喫しながら東京圏へ通勤。心穏やかに生きることを目標にしている。

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著者
尾花理恵子