幸せ・幸福

“与えられる”より“与える”人になる方が何倍も幸せな理由

幸せな人は、常に与える人です。しかもそこに見返りは求めません。ただただ相手の幸福を願い、与えられる人から常に”ありがとう”と言われます。それがこの上ない喜びとなるのです。与える人は、無償の愛を与えることで充足感を得て、それが生きがいとなっているのです。

皆さんは、誰かのために何かをした時、どんな気持ちになるでしょうか?喜んでくれた顔を見て自分まで嬉しくなったりしますよね。

与えるほうが喜びが大きい

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ヴェーダ経典によると、仕えられる人より、仕える人のほうが喜びが大きいと言われています。ということは、何かをしてもらう人よりも、何かをする人のほうが喜びが大きいと言い換えられます。

もちろん、心をこめてしてもらった事ならばどんなことでも嬉しいですが、それを行なっている人のほうが、もっと喜びを感じられるのです。

でも何かの見返りを求めてはいけない

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しかし、誰かのために何かをする時、見返りを求めてはいけません。“これをしてあげるのだから、これくらいしてもらって当然だ。”というような気持ちでする行為は、人のためと言ってはいるものの、実際はむしろ自分のために行っている行為だと言えます。

例えば好きな人ができた時、その人のためなら何でもやってあげたいと思いませんか?そこに、見返りを求める気持ちは無いと思います。ただその人のことだけを考え、望むことをしてあげたいと思う、それこそ素晴らしい奉仕の精神です。

自分ではなく他人の幸せをただ願う

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今は亡きアーチャーリャ(精神の師)のお一人は、「生物は常に、他の生物に奉仕(サービス)している。他に奉仕することこそ、生物の永遠のダルマ(義務)である。」と、おっしゃいました。この奉仕を行うにも、人それぞれ意識の度合いによって考え方が異なり、2つに分けられます。

  1. 利他:自分のことよりも、ただ他人の幸福を願って行うこと。本当に相手のことを思い、見返りを求めずに行う行為。
  2. 自利:その奉仕を行うことで、自分が生きがいを感じて楽しむこと。こんなに人のために良いことをしている自分ってすごい、など、自分の利益や満足のために行う行為。

生物界は一つの例外もなく奉仕活動で成り立っています。動物たちは人間に仕え、友人同士が助け合い、母親は子供の世話をし、妻は夫のために家事をこなし、夫は妻のために働く。
仕える・奉仕という言葉は、現代社会を生きている私たち日本人には馴染みが薄いかも知れません。

愛をもって与えることが喜びになる

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しかし「自分以外の他の生物のために何かをすること」と考えると、わかりやすいと思います。自分のことだけではなく、周りの人のことを考えて行動する。それこそ、私たち日本人に元来備わっている性質ではないでしょうか。

以前もお伝えしたように、本来の私たちは魂であり、その魂の性質とは、永遠で知識と至福に満ちています。そして、私たちのようなこの物質世界で生活している魂は【微小な魂】と呼ばれ、実はすべての大元である、根源の【大きな魂】が存在します。

その大きな魂こそ、私たちの父であり母である存在です。実は私たちは、その大きな魂の一部分なのです。「部分」というものは本来、「本体」に仕えるという性質を持っています。愛を持って仕えることで、喜びを感じるという性質を私たちはもともと持ち合わせているのです。ただ私たちは、この物質世界のあらゆるもので意識が汚れ、覆われているために、思い出せないだけなのです。

あなた自身が素晴らしい存在だと思える

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ここまで、奉仕することや仕えることの素晴らしさをお伝えしてきましたが、無理にしようと思うことはありません。気が乗らない時だって、自分のことしか考えられない時だってあります。そんな自分を蔑む必要も、全くありません。

私たちは皆完璧ではないのですから、そのような気持ちになるのは当たり前です。

ただほんの少しでいいので、本来の自分のことを思い出す時間を作ってみて下さい。ぼんやりとでいいです。今は辛いことや悩みも沢山あるけれど、本当は、永遠で知識と至福に満ちた素晴らしい存在なんだなーと。

そして自分の周りにいる人みんなが、そんな存在なのだと。好きな人も苦手な人も、本来は自分と同じ性質を持っている仲間なのです。この真実を知るだけで、少し楽になりませんか?
すぐに全ての知識を受け入れられなくても心配ありません。一歩ずつ、一緒に真実の道を歩んで行けたらと思います。

Radhe Radhe

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Syamali Priya Dasi

バクティヨーガ実践中のOL。 学生の頃から何故かわからないがインドに興味があり、いつか必ず行きたいと思っていた。そんな時に参加したヴェーダ哲学の講座で現在の師と出会う。それ以降、ヴェーダの知恵やヨーガにハマり毎年インドの聖地へ行き学びを深めている。