ヨガ

身体が硬くてもヨガすべき理由 – アーサナは見た目ではなくプロセス

ヨガを始めようと思っている方のよくある疑問として、”身体が硬いけどヨガしていいの?” このような疑問は不要です。今回は身体が硬くてもヨガすべき理由についてお答えします。

ヨガは体が硬いとできない?ヨガが気になり、始めたいと思って躊躇している方に多い不安だと思います。最初に疑問に答えれば、これは全くの勘違いで不安になる必要はありません。

ヨガに、もともとアーサナ(ポーズ)はなかった

確かにヨガはアーサナ(ヨガポーズ)が強調されるので、見た目の美しさに目を向けられがち。このように勘違いしている人も多くいます。しかし、そもそもヨガは瞑想中心で座法くらいしかなかったのは知っていますか?

ヨガの歴史は長く、その起源は4千500年前とも言われます。アーサナが生まれてきたのは16〜17世紀であり、ヨガの長い歴史のなかでは、実はまだ500〜600年しか経っていないのです。瞑想と座法が中心であった古典的なヨガの目的は悟りです。ヨガを利用しやすく、悟りに到達しやすくするため、後から呼吸法と数々のアーサナが考案された歴史を持ちます。

よって、アーサナはヨガの一部であり、ヨガはアーサナを目的としたものではないのです。

アーサナの目的はあくまでも自分の内観

では、アーサナは何のためにあるのでしょうか?

アーサナとは、その動きと呼吸法とを組み合わせることで自己の意識を集中し、身体と意識とを結びつけ、本来の自分(真我と言います。)を見つけていく作業といえます。ヨギ(ヨガする人)は、アーサナをとることで自己を内観するのです。

大切なことは、ヨガはアーサナの見た目の(物理的な)美しさを競うものではないということ。他人のアーサナを指して、上手いとか下手とか評価すべきものではないですし、アーサナの見た目の美しさを気にするのは、本来の目的からするとナンセンスとも言えるのです。

アーサナは、そのプロセスこそが重要

初級から上級等、難易度により様々なアーサナがあり、身体が硬くてもとれるアーサナはあります。段階的に難易度の高いアーサナをとれるよう自分自身を高めていけば良いのです。つまり身体が硬いなら、硬いなりに自分の身体の変化を意識することや、昨日と今日の感じ方の違いから、気づきを得ることが目的なのです。

アーサナは結果(見た目の美しさ)ではなく、そのプロセスこそが重要です。ヨガを始めるにあたって、身体の柔軟性や筋力といったことは全く前提になりません。ヨガを継続する過程の中で、柔軟になり結果として筋力もついていくのです。

表面的な美しさではなく、自分を知り、変化に気づくといった内面の美しさを持つために、ヨガはあるのです。


参考元:


ヨガ初心者のためのヨガの始め方

Getting Started with Yoga

Yu Staff

最初はサーフィンのために始めたヨガですが、ヨガから、ワークアウトや食事、呼吸法、瞑想など、もっぱら人間の脳、身体と心の繋がりへの興味が尽きない。最近はビジネス書よりもこれらをテーマにしたノンフィクションばかり読んでいます。