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アーユルヴェーダ ヴァータ – 風のように変化が激しく不規則になりがち

アーユルヴェーダのドーシャ(体質)の一つである「ヴァータ」。ヴァータは「空」と「風」の要素からなり、風のように「動く」性質を持ちます。本記事では、ヴァータでバランスを崩しやすい原因と日常で気をつけるべきことをまとめています。簡易診断でヴァータ体質とわかったら、まずは自分の体質を理解して日々の生活に活かしましょう。

アーユルヴェーダを理解する上で基礎となるドーシャ。前回、自分のドーシャ(体質)を知るための簡易診断をご紹介しました。今回から各ドーシャについてご紹介していきますが、まずは「ヴァータ(ワータ)」体質です。

アーユルヴェーダ ヴァータ体質の性格と身体的な特徴

アーユルヴェーダにおけるヴァータ(ワータ)は「空」と「風」の要素からなり、風のように「動く」性質を持ちます。体の中でのヴァータの役割は、空気が入る十分な空間を確保し、空気がそこで十分に動き回れるようにすることです。そのため、空気が多すぎたり、動きが不十分になったりすると、便秘などの滞りや不活動を起こし、喘息や不整脈などの循環器疾患、脳疾患などを引き起こすことがあります。

  • 華奢な骨格、ストレスで体重が減少しやすい
  • 肌や髪が乾燥気味
  • 食欲や消化が不安定
  • 記憶力がまばら
  • 独創性やアイデアがあり、創造的で頭の回転が速い
  • 直感的、想像力が非常に豊か
  • 熱狂的で衝動的、行動に移すのが早い
  • 気分が不安定で不眠症になりやすい
  • 寒がりで寒い気候で諸症状が悪化する
  • 便秘、腸のガス、腹部膨満感、頭痛、関節痛、腰痛、筋肉の緊張と痙攣、月経痛、不妊症、神経障害、不整脈、乾喉、不眠、疲労感、循環器疾患、血管疾患、脳、神経系疾患になりやすい

ヴァータ体質の人は、風のように変化が激しく、不規則な性質があります。食欲や体重が変化しやすく、消化器系の問題や摂食障害を抱える人もいます。そのため、低血糖になり、めまいや脱力感も感じやすくなります。

また、寒さを感じやすく、血液循環が悪い傾向があります。その反動からか、暖かさや太陽の光を好むのですが、もともと「風」や「空」のような活動的な要素を持っているため、多くのエネルギーを費やしてしまい、疲れ果ててカラカラに乾燥する傾向があるのです。その活動的な性質からリラックスすることが難しいため、不眠になりがちです。その結果スタミナが落ち、疲れやすい傾向にありますが、逆にヴァータのバランスが取れていると、機敏で活発、体は軽く、頑張りもききます。無理をして気力、体力を使いすぎないようにしましょう。

ヴァータがバランスを崩しやすい原因

2時〜6時、14時〜18時がバランスを崩しやすい時間帯です。一年を通して季節の変化に弱く、特に秋にはバランスを崩しやすくなります。寒さや強風、乾燥などの天候もヴァータには良くありません。

また、不規則な食事や食事を抜くと、ヴァータを悪化させてしまいます。排便、排尿などに加え、食べることや眠ること、疲れたら休息をとるなど、身体の自然な欲求を抑圧してはいけません。ストレスや不安、悲しみや孤独感もまた、ヴァータのバランスを崩してしまいます。

ヴァータ体質は、リラックスすることを心がける

ランニングやエアロビクスなど、激しい運動は一時的に気分が良くなったとしても、ヴァータの症状を悪化させる傾向がありますので無理は禁物です。ヴァータ体質の人は、とにかくリラックスすることが必要なのです。

そのため、ヨガや呼吸法、歩きながらの瞑想、太極拳などの静かな運動が適しています。また、休息や睡眠をたっぷり取るようにしましょう。

なるべく消化しやすく、柔らかい食事を選択する

基本的に、温かく、柔らかい食材を使った軽い食事を取り、硬いものや、生や乾燥した、消化しにくい食物を避けるようにしましょう。味は比較的、甘味、酸味、塩味の食品を増やし、辛味、苦味、渋味の食品を控えるようにしましょう。

ヴァータの食事については下記の記事にて詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。

参考記事:ヴァータ(ワータ)な貴方に適した食事法と食材完全リスト


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早坂 理恵

早坂理恵 | Rie Hayasaka / Mangala Arati。女優。8歳でデビュー。演技の勉強を始めて間も無く、NHK朝の連続テレビ小説のキャストに選ばれる。18歳で上京し数々の現場で経験を積む中、持病である心臓の病と比較的新しい「脳脊髄液減少症」を発症。芸能活動を休止。現在、復帰したものの今もなお治療中。プライベートではヨガをライフワークとし、水素美容分野での活動(「水素美容のひみつ」著者)。全米ヨガアライアンス RYT500, RPYT(マタニティヨガ), RCYT(キッズ), シニアヨガインストラクター / アシュタンガヨガインストラクター / フィジカルトレーニングインストラクター / Yoga Ed. PI1・PI2修了 Yoga Ed. エデュケーター / 国際食学士 / マクロビオティックセラピスト / アーユルヴェーダベーシック / アンチエイジングアドバイザー / 健康美肌指導士 / 美肌食マイスター など複数の資格を有すなど、心と身体の真の健康をテーマに活動を行っている。