アーユルヴェーダのドーシャ(体質)の一つである「ヴァータ」。ヴァータは「空」と「風」の要素からなり、風のように「動く」性質を持ちます。本記事では、ヴァータでバランスを崩しやすい原因と日常で気をつけるべきことをまとめています。簡易診断でヴァータ体質とわかったら、まずは自分の体質を理解して日々の生活に活かしましょう。
アーユルヴェーダを理解する上で基礎となるドーシャ。前回、自分のドーシャ(体質)を知るための簡易診断をご紹介しました。今回から各ドーシャについてご紹介していきますが、まずは「ヴァータ(ワータ)」体質です。
アーユルヴェーダにおけるヴァータ(ワータ)は「空」と「風」の要素からなり、風のように「動く」性質を持ちます。体の中でのヴァータの役割は、空気が入る十分な空間を確保し、空気がそこで十分に動き回れるようにすることです。そのため、空気が多すぎたり、動きが不十分になったりすると、便秘などの滞りや不活動を起こし、喘息や不整脈などの循環器疾患、脳疾患などを引き起こすことがあります。
ヴァータ体質の人は、風のように変化が激しく、不規則な性質があります。食欲や体重が変化しやすく、消化器系の問題や摂食障害を抱える人もいます。そのため、低血糖になり、めまいや脱力感も感じやすくなります。
また、寒さを感じやすく、血液循環が悪い傾向があります。その反動からか、暖かさや太陽の光を好むのですが、もともと「風」や「空」のような活動的な要素を持っているため、多くのエネルギーを費やしてしまい、疲れ果ててカラカラに乾燥する傾向があるのです。その活動的な性質からリラックスすることが難しいため、不眠になりがちです。その結果スタミナが落ち、疲れやすい傾向にありますが、逆にヴァータのバランスが取れていると、機敏で活発、体は軽く、頑張りもききます。無理をして気力、体力を使いすぎないようにしましょう。
2時〜6時、14時〜18時がバランスを崩しやすい時間帯です。一年を通して季節の変化に弱く、特に秋にはバランスを崩しやすくなります。寒さや強風、乾燥などの天候もヴァータには良くありません。
また、不規則な食事や食事を抜くと、ヴァータを悪化させてしまいます。排便、排尿などに加え、食べることや眠ること、疲れたら休息をとるなど、身体の自然な欲求を抑圧してはいけません。ストレスや不安、悲しみや孤独感もまた、ヴァータのバランスを崩してしまいます。
ランニングやエアロビクスなど、激しい運動は一時的に気分が良くなったとしても、ヴァータの症状を悪化させる傾向がありますので無理は禁物です。ヴァータ体質の人は、とにかくリラックスすることが必要なのです。
そのため、ヨガや呼吸法、歩きながらの瞑想、太極拳などの静かな運動が適しています。また、休息や睡眠をたっぷり取るようにしましょう。
基本的に、温かく、柔らかい食材を使った軽い食事を取り、硬いものや、生や乾燥した、消化しにくい食物を避けるようにしましょう。味は比較的、甘味、酸味、塩味の食品を増やし、辛味、苦味、渋味の食品を控えるようにしましょう。
ヴァータの食事については下記の記事にて詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
参考記事:ヴァータ(ワータ)な貴方に適した食事法と食材完全リスト
いざ、アーユルヴェーダにのっとった食事をしようと思っても、どうも、アーユルヴェーダの食事というと難しく思われがち。今回はアーユルヴェーダとは?を理解できるようわかりやすくまとめてみました。
アーユルヴェーダにおけるドーシャは、自分の体質を整える方向性を決める上で大切な役割をもっています。アーユルヴェーダを理解する上で大切なドーシャについて説明します。
西洋医学では原因不明とされがちな”なんとなくの身体の不調”ですが、アーユルヴェーダでは本来の自分のバランスが崩れた状態と考えます。現在の体調を本来の体調へ戻すことを思想とするアーユルヴェーダの”プラクリティ”と”ヴィクリティ”。アーユルヴェーダを理解する上で大切となる考え方について解説します。
前回までにアーユルヴェーダの大切な考え方として、ドーシャとプラクリティ、ヴィクリティについて説明してきました。今回はあなた自身のプラクリティを知るための質問表を用意しています。これで自分のプラクリティとドーシャを把握してみましょう。
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)の一つである「ヴァータ」。ヴァータは「空」と「風」の要素からなり、風のように「動く」性質を持ちます。本記事では、ヴァータでバランスを崩しやすい原因と日常で気をつけるべきことをまとめています。
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)のうち「ピッタ」について解説します。ピッタは「火」と「水」の要素からなります。本記事では、ピッタ体質の特徴やバランスを崩しやすい原因などを理解し、日常で心がけることなどをまとめています。
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)、「カパ」についてです。カパ体質の特徴やバランスを崩しやすい原因などをまとめています。カパは「地」と「水」の要素からなり、身体構造のほとんどを作り上げます。
アーユルヴェーダのドーシャ。ヴァータ ピッタと二つの複合的な体質を持つ人もいます。活発で働き者の一方でストレスを溜めがちという性格と特徴を持っているなど、ヴァータ ピッタ体質の特徴をもとに、特に気をつけたい季節のほか、避けたほうがいいことなど、まとめています。
ヴァータ カパと二つの複合(混合)体質を持つ人の特徴と性質を解説します。優しい性格を持ち平和主義のヴァータ カパ体質ですが、何事にも我慢が過ぎてストレスを溜め込んでしまいがち。そして寒さに弱いという性質を持ちます。
アーユルヴェーダのドーシャ(体質)。今回で最後となる体質は、ヴァータ ピッタ カパ です。3つの性質を持ち合わすこの複合体質は、良さもある反面、弱点も。。この体質を持つ方は少ないはずですが、この体質と診断された方は参考にしてみてくださいね。