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ヨガの聖地リシケシへの旅 – #8 Aarati(アーラティ)人生に光を灯す使命を得て

リシケシの滞在も終えます。卒業式では新たなスピリチャルネーム、”Aarati”を授かりました。ヨガを通じて自分だけでなく人々に闇を浄化し、魅かしい光を灯す。そして道を照らすという使命を抱きこれからの人生を歩みます。

あっという間に約2週間の滞在期間が過ぎ、いよいよ卒業です。この卒業式の日、私はちょうど誕生日を迎えたこともあり、新たな気持ちで人生の再スタートを切ることができたように思います。そんな卒業式の様子をご紹介します。

卒業式には、インドの民族衣装であるサリーを着ました。この日のために、一週間ほど前の練習後にみんなでサリーの仕立て屋さんに連れて行っていただき、好みの生地を選んで、お店の方に自分にピッタリ合ったサイズで作っていただきました。

インドのサリーを着て

サリー(ヒンドゥスターニー語:sāṛī)は、「細長い布」を意味するサンスクリット語のशाटी(śāṭī、シャーティー)に由来し、インド・ネパール・スリランカ・バングラデシュ・パキスタンなどの南アジア地域の女性が着用する民族衣装です。ヒンドゥー教の教えから、布を裁断するのを忌避した僧侶たちが、裁断することなく着用する為にサリーをあみ出したとか、布地を裁断する事なく身にまとう事が浄とされるという観念からあみ出されたなど言われています。

古くなったサリーは、高価な金銀糸で織られたサリーであれは燃やして金銀を取り出し、再び紡ぎなおします。木綿系のサリーであれば、小さく切ってオムツや生理用品、雑巾などの代替として綿をはさんで使うなどしていたそうです。

また、南インドではジャスミンやマリーゴールドなどを頭に花飾り、さらに花嫁は額にTikka(ティッカ)またはBindi(ビンディ)と呼ばれる朱い印をつけます。

私は卒業式のためにサリーを購入しましたが、今では日本でも結婚式やパーティーなどでサリーを着る女性が増えてきているようです。

師はインド楽器の笛を学ばれているため、師の笛の先生が率いるインド楽器の演奏者の皆様が忙しい合間を縫って特別に会場に来てくださり、私たちのためにお祝いの音楽を奏でてくださいました。

インドの音楽に合わせて、師の誘導の元、いつの間にかダンスが始まりました。

サットサンガで感じる自分の変化

インドでの思い出深い卒業式を終え、私たちは東京へ帰国。東京では改めて、各々がインドで購入し、ガンジス川の水で清めた神様を持参して、プージャとサットサンガが行われました。

サットサンガとは、「サット(सत् [sat])」と「サンガ(सङ्ग [saṅga])」という2つの言葉からなります。

「サット」には、アーユルヴェーダにも登場する、「sattva(サットヴァ)=純質」という言葉からも連想されるように、”存在する、真実の、高貴な、正しい、善い、純粋なもの、真我、真の実在” というような意味があります。

「サンガ」は、”サンジ(सञ्ज् [sañj])= くっつく” という動詞の原型から派生しており、”関係を持つ、集まり、仲間” という意味が含まれるほか、場合によっては、”執着” のような意味で使われることもあります。

このことから、「サットサンガ」とは、「サット」と呼ばれる人達との繋がり、集まりのことを言います。また、自分の周りにいる、「サット」な人々のことを「サットサンガ」と呼ぶことも。さらに、サットな人々と集まり、一緒に話を聞いたり、勉強をしたり、歌を歌ったりして同じ時間を過ごすことも、「サットサンガ」と呼びます。

特に私たちは、ヨガを始めて自分がどのように変化したか、今どのような気持ちでいるか、また、ヨガを継続していく中で出会う、疑問や悩み、環境の変化などを共有しています。

師はこのサットサンガの時間を大切にされています。私たちは何も一人では学ぶことができません。サットサンガをすることによって、師の教えや仲間の話に耳を傾ける、そこから生きる方法を学んだり、実践したりする。

そして、サットサンガで自ら話すことによって、自分の気持ちや考え、身体の変化などを改めて観察することができるのです。

ヨガで自分自身と人々の心身に魅かしい光を灯す使命

この日のサットサンガでは、インドのアシュラムでも唱えた、「ハレー クリシュナ マントラ」をみんなで歌い、その後、ヨガを始めたことで感じたことや心身や環境の変化などをテーマ に一人づつ話していきました。

そして、師からディプロマやメダル、カレンダーをいただく人もいれば、スピリチュアルネーム、とも呼ばれる、サンスクリットの名前をいただいた人もいました。

私も信じられないほど良い名前をいただいたのです!私がいただいたスピリチュアルネーム(ヨガネーム、サンスクリットネーム)は、なんと、「Aarati(アーラティ、アラティ)」です!

「Aarati(アーラティ、アラティ)」とは、以前の記事でもお伝えした、プージャの際に行われる光のこと。師は、ただ本人のイメージだけではなく、きちんと、インド占星術の知識から、生まれた土地、日にち、生まれた時間などもみて名前をつけてくださいます。

こんなに素敵な名前をいただいて、改めて身の閉まる思いです。これからも、ヨガを通して、自分自身だけではなく、人々の心身にも魅かしい光を灯し、闇を浄化して道を照らすことができますように…。

本当に貴重な体験ばかりをさせていただける旅となりました。インドにはすべてのものがある、すべてはここから始まった、と感じる国、インド。また必ず訪れようと思っています。

早坂 理恵

早坂理恵 | Rie Hayasaka / Mangala Arati。女優。8歳でデビュー。演技の勉強を始めて間も無く、NHK朝の連続テレビ小説のキャストに選ばれる。18歳で上京し数々の現場で経験を積む中、持病である心臓の病と比較的新しい「脳脊髄液減少症」を発症。芸能活動を休止。現在、復帰したものの今もなお治療中。プライベートではヨガをライフワークとし、水素美容分野での活動(「水素美容のひみつ」著者)。全米ヨガアライアンス RYT500, RPYT(マタニティヨガ), RCYT(キッズ), シニアヨガインストラクター / アシュタンガヨガインストラクター / フィジカルトレーニングインストラクター / Yoga Ed. PI1・PI2修了 Yoga Ed. エデュケーター / 国際食学士 / マクロビオティックセラピスト / アーユルヴェーダベーシック / アンチエイジングアドバイザー / 健康美肌指導士 / 美肌食マイスター など複数の資格を有すなど、心と身体の真の健康をテーマに活動を行っている。