ヨガ

安いだけでヨガインストラクター資格を選ぶのはNG? 初めての養成スクールの選び方

RYT200などヨガ資格の取得を目指す時に悩むのがヨガインストラクター養成スクール選び。決して安くない費用を払うからこそしっかりと選びたいものですよね。ただ、その際、養成講座の費用が安いというだけで選ぶのはNG。後悔しないようヨガ資格養成スクールの選び方のポイントをご紹介します。

ヨガインストラクター資格を取得する際、多くの養成スクールを目の前にして、養成スクール選びで悩む方は多いはずです。代表的なヨガインストラクター資格である全米ヨガアライアンス認定 RYT200でも、養成スクールにより費用に違いがあるだけでなく、特徴や内容も様々です。

学ぶ期間を充実した時間とするためにも後悔のない養成スクール選びにしていきましょう。

ヨガインストラクター資格取得費用の相場感ってどのくらい?

通信制のヨガ資格スクールだと3万円代から

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仕事で忙しい方なら、隙間時間を利用して学べる通信制のヨガ資格取得を考えるかもしれません。通信講座の費用は3万円〜10万円程度で取得できますからリーズナブルな選択のようにも思えます。

確かに自分のペースで無理なく学べるメリットはありますが、ヨガインストラクターをこれかの職業とし、それで生計を立てようと考えるのであればおすすめはしません。

ヨガは、解剖生理学を踏まえた正しいアライメントでポーズをとり、呼吸と同期しなければ、正しい効果は得られません。特に、自分の生徒が取ったポーズの間違いを修正してあげるアジャストなどの指導法はペアを組んで学ぶことがほとんどです。

ヨガに限らず理論と実践が必要な、例えばゴルフやサーフィンのように、学んだことを即実践できるかというと話は別。ヨガをテキストや動画を用い、一人で学ぶことは限界があるでしょう。

一方、通信制がダメというわけではありません。ヨガを仕事にするというよりも、自分の知識獲得のための資格取得と考える方であればベストな方法かもしれません。


もっと詳しく:ヨガインストラクター資格を通信講座で取得? 向いている人と向いていない人


通学制のヨガ資格スクールは20〜60万円程度

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最も一般的な通学制のスクールの費用は、おおよそ20万円〜60万円が相場。通学制資格は、取得する資格の種類に応じて、学習時間が定められています。全米ヨガアライアンス認定RYT200の場合、200時間(対面で学習しなければならないのは最低180時間)となっていますが、ヨガ資格によって異なります。

通学ペースはほとんどが週1回。仕事がおやすみの時に1日8時間程受講し、6ヶ月〜1年かけて学んでいきますので、ヨガがまだ初心者という方でも徐々に実力が向上します。

短期集中型のヨガ資格取得コースだと20万円弱〜50万円程度

一定期間集中して学び、ヨガインストラクター資格取得を目指すのが、短期集中型のヨガインストラクター資格養成コースです。

中には沖縄と言った日本国内のリゾート地で開催されるもの、またはハワイやバリのような海外リゾート地で短期的にヨガ資格を取得するコースもあり、特に海外コースは人気です。

このような短期集中型のヨガ資格取得は、RYT200を対象としたものが多く、1日12時間、約2週間で取得するというコースがほとんどです。場所により値段が大きく異なりますが、バリのような物価の低い海外で開催される養成コースは、現地先生に通訳がつく形ですと20万円弱〜。日本人の講師・スタッフの場合は30万円程。ハワイのような場所ですと50万円超となっています。

文字通り短期で集中し、ヨガに没頭する環境となります。通学制と同じ200時間でも、短期的に詰め込みますから、ヨガ初心者の方だと修了後も自主練習やトレーニングは必要と思ったほうが良いでしょう。一方、すでに何年かヨガ教室に通っていて、基礎はしっかりとできているといった経験者や、まとまった休みが取れるという方であれば、最も良い選択かもしれません。

初めてのヨガ資格取得なら全米ヨガアライアンス認定RYT200が安心

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まず養成スクールを選ぶ前に取得する資格を決めなければなりませんが、初めてヨガ資格取得を考えるなら全米ヨガアライアンス認定 RYT200の取得を検討したほうが良いでしょう。RYT200は、国際的な統一資格であり、その知名度は日本国内はもとより海外でもありますのでヨガインストラクターとして就職する際に、面接担当者で知らない人はいません。

また、学ぶ内容は、世界で統一された基準が定められており、ヨガ哲学、ポーズ(アーサナ)、呼吸法や瞑想、解剖学、指導法などヨガを教える上で必要なことが網羅されていますので、幅広いヨガをバランスよく効率的に学ぶことができるのもポイントです。

何より200時間とある程度の時間で学ばなければなりませんので、養成コースに通いながらヨガの実力も自然とアップするはずです。逆に極端に短い時間で取得できるヨガ資格であると、肝心の実力が伴わず卒業してしまうというケースもあるかもしれません。


もっと詳しく:おすすめのヨガインストラクター資格 – キャリアアップのための資格養成コースの選び方


ヨガインストラクター資格養成スクールをどう選ぶ?

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では、RYT200ならどの養成スクールでも問題ないのではないか?単に費用だけで比べて良いのか?と考えがちですが、それはちょっと待ったほうよさそうです。

学習内容に統一した基準が定められたRYT200でも、養成スクールによって内容は全く異なります。
また、多くの方は通学制を選択すると思いますので、以下のような条件で自分に適したスクールを探しましょう。

1. レベルに応じて通い方を選ぶ

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ヨガ資格を取得するに当たり、自分がヨガ初心者なのか、一定の経験を有しているかで通い方は変わってきます。

これまで数年間ヨガスタジオのレッスンに通い、ベーシックなクラスでは物足りない、アドバンスクラスについていけると実力が備わっていれば、例えば短期集中型のコースを提供する養成スクールへの入学は効率が良いかもしれません。

まだまだ初心者の域を出ていない、ヨガ未経験であると言った方は、無理せず通学制の養成コースを選択したほうが良いでしょう。

同じ200時間でも、2週間〜1ヶ月の短い期間で向上が期待できるヨガの技術レベルは限られてしまいます。じっくりと6ヶ月をかけ、焦らずヨガに取り組むことで自然と実力がアップしていくはずです。

もちろん決まりなどありませんので、初心者の方でも短期集中型の養成コースを選んでも問題ではありません。その場合は、ヨガ資格を取得してからしっかりと実力をつけて行けば良いと思います。

2. 自分のライフスタイルにあった養成スクールか?

RYT200の場合、トータルで200時間を通して学んでいきますので、修了までかなりの時間を要します。そのため、長期に渡ってヨガと向き合っていかなければなりません。通学制を選択するのであれば、6ヶ月〜1年間通うことになりますので、挫折しないよう通いやすい範囲にスクールが立地していることが大切な条件となってきます。

大手ヨガインストラクター養成スクールであれば、東京都内の主要な場所に存在しています。理想は職場と自宅の間にあれば通いやすいですよね。また、最近では郊外にも養成スクールがありますので、自宅近くにあれば、もっと通いやすくなります。

3. 自分の仕事の休日にあった養成講座か?

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コース開催日も気になるところです。

ほとんどの養成コースは開催期間が予め決まっており、その内、何曜日に開催されるか選択があります。自分の仕事の休日が定期で決まっているのであれば、休日に合わせて通える養成コースを選択します。

休みが不定期であると言った場合には、スクールによって単位制を取っている養成コースもあります。単位制養成コースであれば、自分が通える時に必要な講座を受講し単位を取得していけますので、限られた時間を有効活用できるでしょう。

4. カリキュラムの質は?

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養成スクール選びでも最も重要なのがカリキュラムかもしれません。

前にも述べたとおり、同じRYT200の資格養成コースでも、スクールによってプログラムは大きく変わります。カリキュラムや教材は、そのスクールのヨガに対する考え方が反映され、質を大きく左右します。

質を評価する一つの方法は、テキストを見せてもらうことです。

配布されるテキストに記載されている内容が、非常に簡素なスクールもあります。アーサナの基本と応用(バリエーション)ごとに、どれだけの内容が記載されているのか、また覚えられるアーサナはどれだけあるのか?誰が監修したのか?

テキストは書籍を購入させる場合もありますが、その補足としてどのようなテキストが用意されているのか、気になるところです。

5. 講師の実績は?

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どのような先生が教えてくれるのかも気になります。ヨガインストラクターとして実際に活躍している指導経験はもちろん、ヨガ歴が長く、どのようなヨガをマスターしてきたのか?なども調べておくと良いでしょう。

また、特にヨガ哲学や解剖学は専門的な内容であるため、わかりやすく教えられる先生も少ないのが現状です。こうした専門的な内容をどのような先生が担当するのかプロフィールを確認しておきましょう。

6. 卒業後のスキル向上のための講座がある養成スクールか?

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ヨガインストラクターとして活躍し、独立を志すなら、卒業後に他の関連領域も学ベるスクールはとてもありがたい存在です。

具体的にはシニアヨガ、キッズヨガやマタニティヨガ。またヨガと姉妹関係にあるアーユルヴェーダなどの統合医療分野、健康と美容のための食事分野、ピラティスやフィジカルトレーニングなどです。

ヨガインストラクターとしての考え方や個性、目指すスタイルによって、どんな周辺領域を学ぶのか変わってきますが、ヨガ以外のスキル獲得によって独自のスタイルを確立していきましょう。

ヨガインストラクターの人数も増えてくれば、自分なりの強みは何か?と意識してきますので、スキルアップをサポートできる講座が用意されている養成スクールはポイントが高いと言えるでしょう。

ヨガインストラクターを仕事にしたいなら費用の安さだけで決めないこと

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安い資格には時間が短かったり、通信制度だけだったり、カリキュラムの質が悪かったりといずれにせよ、何らかの理由があります。

ヨガの知識獲得のみを目的とする資格取得であれば、費用の安さを重視することは問題ありません。

しかし、あなたのゴールが、ヨガインストラクターとしての自立にあったり、将来的にヨガ教室として独立・開業を目指すのであれば、いうまでもなくレッスン提供の対価として、お金を得なければなりません。当然のことながらしっかりとスキルや指導力がつかなければこれらは達成できるはずがありません。

そのためにも単に費用の比較だけで選ぶのではなく、ヨガの技術や指導力を高められる養成コースであるのか、総合的に判断していきましょう。

今回あげた条件や基準は一例ですが、ヨガ資格養成スクールを選ぶ際には役立つ視点だと思います。ほとんどの養成スクールは、入学前にオンラインで資料請求に応じてくれたり、無料で体験会や説明会(最近ではオンラインでも実施しているスクールが多数です)を実施し、個別の疑問や不安に相談にのってくれます。こうした機会に積極的に参加し、詳細を聞いてみましょう。

Yu Staff

最初はサーフィンのために始めたヨガですが、ヨガから、ワークアウトや食事、呼吸法、瞑想など、もっぱら人間の脳、身体と心の繋がりへの興味が尽きない。最近はビジネス書よりもこれらをテーマにしたノンフィクションばかり読んでいます。