春のはじまりを意味する立春。 この立春と節分、どんな日なのか、なぜ、節分は二十四節気ではないのに、こうして立春と一緒に名前が連なるのか、みなさんはご存知ですか? 季節に寄り添って生きてきた人々の習慣や行事には、たくさんの智慧が活かされています。由来を知って、あなたの生活のなかにもとりいれてみてくださいね。
立春は二十四節気の一番はじめの節気
ですので、立春の日にちも変わります。2016年の立春は2月4日。節分は2月3日。立春はこの二十四節気のひとつめの節気にあたります。
「春のはじまり」を意味する立春ですが、節切の暦では「1年のはじまり」でもあります。旧正月と立春を混乱されている方もいらっしゃるようですが、別物です。旧正月は旧暦のお正月。立春は旧暦の1年のはじまり。年度はじめのようなもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。
約30年に1度、この旧正月と立春が重なる日があります。「朔旦立春(立春正月)」と呼ばれるこの日はとっても縁起がよいといわれています。次の朔旦立春は2038年です。
「季 節を分ける」節分、立春前の節分は節切りの暦の大晦日
立春が「春のはじまり」であり「1年のはじまり」ならば、節分は無論、「大寒最後の日=冬のおわり」であり節切の暦では「大晦日」(年度末のようなもの)なのです。
「季節を分ける」と書くように、節分は季節の節目。日本には四季があるので、当然、節分も4回ありました(立春、立夏、立秋、立冬の前日ですね)。このなかでも、大晦日にあたる立春の前日が「節分」として主流になっていったのですね。
豆まきや歳の数だけ豆を食べる意味
昔の人たちは、季節の変わり目には邪気が生まれるといい、様々な方法で邪気を払ってきました。節分に福豆を撒くのは、この邪気払いのひとつ。新年を迎えるために無病息災を祈る邪気払いなので、これも昔の人にとってはたいせつな行事だったと考えられますね。
歳の数だけ豆を食べる(ご高齢の方は、歳の数の豆にお茶を注いで福茶にして飲むと同じ効果があるそうですよ)というのは、日々の生活のなかで、すこしずつ積み重なっていく厄を落とす、いわゆる「厄除け」のひとつです。
自分の生活にとりいれてみよう
こうして季節に寄り添って生きてきた人々の習慣や行事には、たくさんの智慧が活かされています。
節分が節切りの暦の大晦日なら、大掃除とまではいかなくとも、撒いた豆を片づけるついでに掃除をしてみる。節分の夜や立春の朝には浄化やデトックスにフォーカスしたアーサナのプラクティスや瞑想などをとりいれて、清らかな気持ちで新しい季節を迎えてみる。外食続きだったな、と思うなら、デトックス効果が高いといわれる季節の食べ物(今なら菜の花など)をとりいれた食事をとる。手づくりする余裕がないなら、自然食やマクロビ料理のレストランで食事をしてみる。
というふうに、あなたの生活のなかにもとりいれてみてくださいね。