芸能人や著名なスポーツ選手がヨガを生活に取り入れていることはよく聞きます。もともとスポーツクラブのプログラムの一つでしかなかったヨガが、今では専門のスタジオがどこでもあるくらいに広がっています。ヨガってエクササイズの一つでしょ?それがなぜこんなに流行るのか?そんな素朴な疑問を考えます。
ヨガとは、サンスクリット語。正しくは「ヨーガ」といい、それは「繋がり」を意味します。自分の身体と自然、宇宙と調和し、同一になるという意味が込められています。
現代では健康法や美容法の一つとして考えられているヨガですが、紀元前のインドで生まれたもの。こんなに歴史のあるエクササイズは皆無と言って良いのではないでしょうか?脈々と受け継がれ現代になってさらに一般に浸透したヨガって何なんでしょう?
ヨガは取り組みやすい
ヨガの人気は、その取り組みやすさにあると言っても良いでしょう。何か運動を始めようと思った時にランニングだと少し荷が重いという人もいると思いますが、ヨガはヨガマットさえあれば始められる気軽さがあります。
また、大抵のヨガスタジオがマットを貸し出してくれますから仕事帰りにヨガをしようと思ってもウェアだけ持っていければ良く、マットさえ不要で始められるとも言えます。
ヨガは入りやすくも、奥が深い
また、自分の筋力や柔軟性によって様々なクラスが用意されているので無理せずに始められることも人気が続きやすい理由なのかもしれません。始めてヨガを経験すると筋肉の緊張もほぐれ、深い呼吸から得られるリラックスもあいまって心地よさを感じる人が多いです。
しかし、それはヨガの一つの側面にすぎません。
ヨガを続けることで自分の筋力や柔軟性も向上するにつれ、より難しいポーズを挑戦したくなります。これがまた思い通りにいかないのですが、この奥深さもまたヨガの魅力と言えるでしょう。
ヨガにはエクササイズ以上の何かがある
ヨガをこれから始めようと思っている方、ヨガ初心者の方もヨガはエクササイズの一つ、健康法や美容法の一つという認識があるかもしれません。もちろんそれは間違いありませんが、ヨガにはエクササイズ以上に大切な考え方があります。
解剖学的見地から見てもアーサナには、身体を鍛えるうえで有効なのですが、エクササイズを主目的としたものかというと少し違います。それ以上の効果が期待できると言った方がいいでしょう。
ヨガは身体・心・脳を一度に鍛える唯一の健康法
ヨガは、そもそもアーサナのほか、呼吸法と瞑想から成り立ちます。これら3つの要素は密接に関係しており、ヨガとは?を語る上で外せません。エクササイズとの違いを考える上でもこれらの要素を考慮して考えていく必要があります。
1. アーサナ(ポーズ)は身体を
アーサナを行うことで、筋力の緊張を緩和し関節の柔軟性を高めることができます。その結果、血液の循環が改善されることが期待できます。また、適切に行うことで内臓や筋肉に働きかける効果もあり、身体的な健康を得るうえで有効です。
2. 呼吸法は心を
呼吸はアーサナと瞑想と密接に関係しています。適切な呼吸により副交感神経を優位にすることができ、リラクゼーション効果があります。また、アーサナをとる間、呼吸に意識を向けて行います。呼吸を通じて、外へ向かいがちな自分の意識を内面に向け、自分を客観的に観察することを学ぶのです。
3. 瞑想で脳を
そして自分を観察するうえで瞑想はとても大切な役割を持っています。瞑想は雑念を取り除き、心を静かにすること。そして自分と対話するのです。
また、近年になって、マインドフルネス瞑想が及ぼす脳への影響がクローズアップされています。自分との対話の手段として紀元前から続く瞑想が脳に良い影響を及ぼすことが科学的に実証されてきたのです。
ヨガは自己を成長させるエンパワーメント
上記の通り、アーサナの他、呼吸や瞑想などもヨガの大切な要素であり、他のエクササイズではあまり見られませんよね。3つの要素から成り立つヨガを通して何を得るかというと、流派により表現の違いはありますが、総じて「自己の気づき」でしょう。
3つの要素を実践していく過程の中で、エクササイズ効果もありますし、リラクゼーション効果、そして、自己を客観視できるようになることで、他人への気遣いも育まれます。
ひいては心と身体のバランスが保てるようになり、より良い人生を送れることにつながるわけです。
ヨガを始めたら、やめられない何かがある
これまで多様なエクササイズが海外から輸入され、または開発され世に出てきましたが、消えていったものも少なくありません。その一方、ヨガがなぜ、これだけ広がったのでしょうか?
ヨガの効果や良さは、経験したことがない人からすると抽象的で、分かりにくいものです。ヨガを実践することで身体的な健康を得られることはもちろんですが、他のエクササイズと決定的に違いがあります。
それは、明日を生きるための活力が得られること、と言えるかもしれません。
人によって感じ方は様々ですが、これは決して大げさではありません。是非ともヨガへの一歩を踏み出し、自分なりの答えを見つけてください。
ヨガ初心者のためのヨガの始め方
Getting Started with Yoga